三重県議会常任委 「県民の期待低い」 県データ放送の廃止決定 来年度以降

三重県議会は19日、戦略企画雇用経済、環境生活農林水産、医療保健子ども福祉病院の各常任委員会を開いた。県は戦略企画雇用経済常任委で、テレビで県の情報を発信する「データ放送」を、来年度以降は実施しないことを決めたと報告した。データ放送を始めた平成26年度以降、利用率が低下し続けたことなどから「県民の期待は低い」と判断したため。三重テレビ放送(津市)との契約は本年度末で終了する。

■広報番組やHP強化
〈戦略企画雇用経済=芳野正英委員長(8人)〉

県はデータ放送を終了させる理由に利用率の低迷を挙げたが、一部の県議らは実施当初から効果を疑問視していた。県は「データ放送終了後は既存媒体の組み合わせによる発信の強化に取り組む」としている。

【データ放送】
「eモニター」への調査によると、平成26年度で10・1%だったデータ放送の利用率は低下を続け、30年度は4・6%まで落ち込んだ。データ放送を「情報入手に活用したい媒体」と答えた県民も7・0%にとどまっている。

県当局は常任委で「これまで認知度向上のための普及啓発活動を行ってきたにもかかわらず、データ放送の利用率が年々低下している。県民を対象に実施したアンケートでも、データ放送による県情報の発信に対する期待は低かった」と説明した。

一方、県はデータ放送の終了に伴う今後の広報展開も説明。「情報を入手する媒体はデータ放送の導入時に比べて多様化している。複数の媒体を最適に組み合わせる」とし、テレビでの新たな広報番組やホームページでの発信強化などに取り組むと説明した。

データ放送はリモコンの「dボタン」を押し、テレビ画面でイベント情報などを入手できるサービス。県は三重テレビ放送に年間約1800万円の委託料を支払って運営してきたが、県議などから「利用率が低い」との指摘を受け、継続の可否を検討していた。

 

■殺処分、過去最小の138匹 「あすまいる」の活動成果
〈医療保健子ども福祉病院=野口正委員長(7人)〉

県は平成29年度に殺処分した犬猫は138匹だったと報告。生後間もない子犬・子猫や病気で死亡した犬猫を除いた殺処分数の算出方法を導入した26年度以降で過去最少となった。

【あすまいる】
29年度に殺処分した犬猫は平成27年度(366匹)の半分以下に減少。子犬・子猫や病気の犬猫を含めて、29年度に県内の保健所で死んだ犬猫は前年度と比べて116匹少ない628匹だった。

県は殺処分数が減った要因について、昨年5月に開所した県動物愛護推進センター「あすまいる」(津市)による犬猫の譲渡や普及啓発活動に取り組んだ結果と分析。あすまいるは29年度、犬109匹、猫242匹の計351匹を譲渡した。

【はしか】
沖縄県や愛知県を中心にはしかの感染者が全国で拡大する中、県内の患者は5月23日現在で桑名市の女性1人だけと説明。ワクチンを2回接種することで発症リスクを最少限に抑えられるとした。

県内の定期予防接種の接種率は、28年度の1歳児の接種が98・9%で全国7位。就学前の児童による2回目の接種が94・3%で17位。県はいずれも95%以上となるよう市町に働き掛けるとともに、ワクチンを2回接種していない世代に接種の検討を広報する。

 

■施設整備に財政支援 RDF終了で市町に
〈環境生活=廣耕太郎委員長(8人)〉

県はRDF(ごみ固形燃料)発電事業終了後に向けて、施設整備への財政的な支援を検討する考えを示した。これまでRDF事業に参加した市町のごみ処理について、人的支援や技術的な支援は表明していたが、財政的な支援について言及するのは初めて。

【RDF】
県は、RDF発電の事業期間を当初予定していた平成33年3月までから来年9月までに前倒して終了させることを検討。事業終了後、事業に参加した市町のごみ処理が円滑に進むよう支援すると説明した。 県によると、事業終了後、伊賀市はごみ処理の広域化が実現するまで一時的にごみの処理を民間に委託する予定。多気、大台、大紀の3町でつくる香肌奥伊勢資源化広域連合も10年間をめどに民間で処理する方針を示している。

県はごみ処理施設を新たに整備する予定の桑名広域清掃事業組合に対し、国の交付金制度の活用を推奨。一方、民間にごみ処理を委託する市町は一時保管場所など中継施設の整備が交付金の対象とならないため、財政的な支援を検討するとした。

水谷隆委員(自民党県議団、4期、いなべ市・員弁郡選出)は「ポストRDFに向けて施設整備を財政的に支援するのか」と質問。

中川和也廃棄物対策局長は「事業終了後の円滑なごみ処理を支援するのが県の役割。交付金の対象にならない施設整備への支援を検討する」と答えた。