猟犬「熊五郎」と飼い主の絆描く 尾鷲の作家 甲斐崎さん出版 三重

【尾鷲】三重県尾鷲市大曽根浦の作家甲斐崎圭さん(69)がこのほど、北海道羅臼町で猟犬として活躍した紀州犬「熊五郎」と飼い主らの絆を描いたノンフィクション「紀州犬 熊五郎物語」(236ページ、税別880円)を山と渓谷社から6千部出版した。甲斐崎さんは「紀州犬は大人しくて行儀も良いが、猟に出ると大きい獣に挑んでいく。多くの人に紀州犬について知ってほしい」と話している。

雄犬・熊五郎は名猟犬といわれた「紀州三名犬」の血を引き、体重28キロ。人懐こい性格だが、獲物を見つけると鋭い目つきに変わり、エゾシカやヒグマに食らいついたという。平成20年に13歳で死んだ。

甲斐崎さんは現地を訪れ、猟に同行。「熊五郎は大きい音や水への恐怖心がなく、賢い犬だった」と話す。飼い主らをヒグマが倒れている場所まで案内したエピソードなどを紹介している。

甲斐崎さんは島根県出身。57歳の時に尾鷲市に移住し、熊野古道や海などをテーマに執筆している。