みえ森林・林業アカデミー 学長に太田東大名誉教授 三重県知事会見

【来年4月の開講に向けて意気込む(左から)速水社長、太田名誉教授、鈴木知事=三重県庁で】

鈴木英敬三重県知事は28日の定例記者会見で、来年4月に開講する「みえ森林・林業アカデミー」の学長に、東大の太田猛彦名誉教授(76)(治山・砂防学)が就任すると発表した。特別顧問には速水林業(紀北町)の速水亨代表(65)が就任する。

2氏の就任は7月1日付。アカデミーの開講に向けた検討会議に出席し、カリキュラムの内容を検討したり、講師の人選をしたりする。アカデミーを運営する県が採用する。年俸などはなく、出席の日数に応じて報酬や交通費などを支払うという。

太田氏は森林の管理や木材の流通に関する認証を手掛ける「FSCジャパン」の議長などを務めている。日本森林学会や砂防学会の会長などを歴任。宮川の環境にも詳しく、平成27年度に県内で開かれた「国土政策フォーラムin三重」で講演した。

速水氏は日本林業経営者協会の会長などを歴任し、現在は県林業経営者協会長やFSCジャパンの副代表を務めている。平成12年にFSCの認証を国内で初めて取得。毎年30人ほどが参加する「林業塾」を10年以上にわたって開いている。

鈴木知事は会見で、外部からアカデミーのトップを招いた理由を「高い見識と広い視野での助言が必要と考えた」と説明。太田氏には「総合的な視点でアカデミーの方向性を示してほしい」、速水氏には「林業経営のアドバイスをしてほしい」と期待した。

アカデミーは林業の将来を担う人材の育成を目的とし、来年4月に開講予定。定員は林業経営者を育成する「ディレクターコース」が5人、現場での技術を高める「プレーヤーコース」と現場の管理力を養う「マネージャーコース」で10人ずつを予定している。

また、鈴木知事は10月8日に、アカデミーの開講に先立って記念シンポジウムを開くと発表した。開催場所は未定だが、津市内を予定している。太田氏による「これからの林業人材の育成」と題した講演や、林業関係者らとのパネルディスカッションがある。

■「森林県の担い手育てる」 2氏が意気込み■
県林業研究所で来年4月に開講する林業大学校「みえ森林・林業アカデミー」の学長と特別顧問への就任が決まった東大の太田猛彦名誉教授(76)と速水林業(紀北町)の速水亨代表(65)が28日、県庁で鈴木英敬知事を訪問し「森林県にふさわしい新しい担い手を育てたい」と意気込みを語った。

学長に就任する太田名誉教授は「市町が森林管理に携わるようになり、林業は変革の時期を迎える。アカデミーの立ち上げは時宜を得たもので、微力ながら頑張りたい」とあいさつ。

特別顧問に就く速水代表は「地域の核になる産業を考えられる人を輩出したい。外とのつながりを持った林業経営が必要になるので、国際的な視野を学べる環境を作る」と述べた。

鈴木知事は「林業のリーダーは中山間地域のリーダーにもなるため、地域の発展にも期待している。若い人たちが魅力的に感じるようなアカデミーにしてほしい」と激励した。