朝日町の中3女子致死事件 元少年両親が遺族と和解 三重

三重県朝日町で平成25年8月、帰宅途中の中学3年生の女子生徒=当時(15)=が襲われて死亡した事件で、女子生徒の遺族が、強制わいせつ致死罪などで懲役5年以上9年以下の不定期刑が確定した元少年の男(22)=事件当時(18)=の両親を相手に慰謝料など3200万円の損害賠償を求めた民事訴訟は24日、津地裁四日市支部で和解が成立した。金額は非公表で、男の両親が請求額の一部を分割で支払う内容で合意した。

元少年の男は25年8月25日深夜、朝日町埋縄の路上で女子生徒を空き地に連れ込み、わいせつ行為をしたうえ窒息死させたとして、強制わいせつ致死などの罪で起訴され、27年10月に懲役5年以上9年以下の不定期刑が確定。津地裁は損害賠償命令制度に基づき、男に7700万円の賠償を命じている。

女子生徒の遺族は27年10月、男の両親に対して、問題行動や性的異常行動があったのに積極的に指導監督せず、同居して顔を合わせていながら事件を把握していなかったなど監護教育義務違反があったとして、3200万円の損害賠償を請求していた。

遺族代理人の國田武二郎弁護士は取材に対し、賠償額について「極めて低い」としながらも、和解に応じた理由について「被告両親の経済能力が乏しく実質的に請求できないため、長期間にわたる分割で確実に支払いが望める金額とした。謝罪の機会を設けたことも踏まえた。毎月支払われることで風化させないという意味もある」と説明。男の出所後には、損害賠償命令制度に基づき賠償命令のあった7700万円の支払いについて、両親の協力を確約したとしている。

また、「理不尽な形で肉親が殺されているのに被害者救済に対する国の手当てが薄い。今後は被害者補償の制度拡充に努めていきたい」とする女子生徒の父親のコメントも明らかにした。