
【津】三重県の前葉泰幸津市長は23日の定例記者会見で市立小中学校の校舎内に設置しているAED(自動体外式除細動器)を6月1日から順次屋外に移すと発表した。緊急時に誰でも24時間利用できるようにするため。県内では名張市に次いで2例目。
市はAEDを市立小中学校68校と義務教育学校1校の計69校に各1台設置しているが、いずれも校舎内にあった。校舎が施錠されている夜間や休日などはAEDを使用できない状態だった。
前葉市長は「地域住民からいつでも利用可能なAEDを設置してほしいという要望があった」と説明。6月にリース契約の更新を迎える白山町の小中学校6校で屋内型から屋外型のAEDに切り替えるとした。
残り63校については、来年度にAEDを屋外に移設する方針。市内の公共施設302箇所に設置されている計313台のAEDも、全て屋内にあることから今後屋外へ移すことを検討している。
市によると、AEDは屋内型が1台あたり年間約3万円、屋外型が約4万8千円。屋外型は温度を調節する箱に入っているため屋内型と比べて高いという。本年度当初予算には6台分の賃借料24万円を計上した。