「誰だって少数派に」 国籍や性自認、多様性トーク 呉監督とレインボープライド杉山氏 三重

【「ダイバーシティ社会」をテーマに語り合う(左から)杉山氏、呉氏、鈴木知事=津市羽所町のアスト津で】

国籍や性の自認など多様性を認め合う社会を目指す「ダイバーシティみえトークイベント」(三重県主催)が21日、津市羽所町のアスト津であった。伊賀市出身の映画監督呉美保氏と、トランスジェンダーで東京レインボープライド共同代表理事の杉山文野氏の2人が出演。参加者約百人を前に「誰だってマイノリティーになりうる」と当事者意識を持つ重要性を訴え、ダイバーシティ社会の推進を呼びかけた。

県は昨年12月、障害の有無や国籍、性自認などにかかわらず活躍できる社会を目指す「ダイバーシティみえ推進方針」を策定。県民の意識改革を進めるため、キックオフイベントとして2人のトークイベントを企画。鈴木英敬知事がコーディネーターを務めた。

杉山氏は「もともと女子高生をしていたが、体にずっと違和感があった」と説明。「親へのカミングアウトは一番大変で、最初親に伝えたときは『頭がおかしい、病院に行きなさい』と言われた。だんだん分かってもらえて『ごめんね』と謝られた」と明かした。

一方、在日韓国人三世の呉氏は「伊賀は韓国人が多くないが、それを理由にいじめを受けたことも、嫌な思いをしたこともない」と振り返った。その上で「たまに日本名で活動する人からカミングアウトされる。同世代でも育った環境から言えない人もいる」と述べた。

ダイバーシティ社会の推進に向けて、呉氏は「デリケートに扱い過ぎるせいで、多様性とは真逆の方向へ向かっていることがある」と指摘。杉山氏は「誰にだってマイノリティーの部分があるはず。知らないことを知ることで世界が広がると思う」と語った。