伊勢の強制わいせつ致傷 被告に懲役9年求刑 津地裁裁判員裁判 三重

三重県伊勢市内の路上を歩いていた少女=当時(16)=を車内に監禁し、わいせつ行為をしてけがを負わせたなどとして、強制わいせつ致傷やわいせつ略取、監禁などの罪に問われた、伊勢市御薗町小林、無職室岡浩義被告(45)の裁判員裁判は16日、津地裁(田中伸一裁判長)で論告求刑公判があり、検察側は懲役9年を求刑した。判決は31日の予定。

検察側は論告で、被害者の証言やDNA鑑定の結果などからわいせつ事件の犯人と特定することが可能と主張。逮捕後の警察官に対する公務執行妨害事件についても、「度を超えた要求が通らないことに腹を立ててわざと頭突きした。精神疾患の既往歴はなく睡眠導入剤を服用していただけで刑事責任能力はあった」とし、「態様は悪質で結果も重く反省は見られない。同種前科があり再犯可能性は極めて高い」と強調した。

弁護側は、わいせつ事件について「被害者は経験が未熟で記憶の再現に大人の影響を強く受けるため信用性の裏付けが必要。鑑定についても資料が少量で保管状況も悪い。人為的に作られた資料の可能性もある」と犯人性を否定。公務執行妨害事件についても「意識的な行為とは言えず刑事責任能力はない」とし、全面的に無罪を主張した。

論告によると、室岡被告は平成29年1月27日午後7時35分ごろ、伊勢市内の路上で少女を車に監禁してわいせつ行為をし、顔や頭を殴打して頭部外傷による全治約2週間のけがを負わせた。また4月16日午前3時45分ごろ、伊勢署内留置保護室で自傷行為に及び、制止しようとした男性警部=当時(51)=に頭突きして鼻骨を骨折させた傷害と公務執行妨害の罪にも問われている。