これぞ伝統の職人技 尾鷲で大漁旗展、山本さんの30枚 三重

【会場に飾られた色鮮やかな大漁旗=尾鷲市向井の県立熊野古道センターで】

【尾鷲】三重県尾鷲市で長年、大漁旗を作っていた山本昇吾さん(88)の作品を展示する「大漁旗展―『万助屋』これぞ伝統の職人技!」が同市向井の県立熊野古道センターで開かれている。7月1日まで。入場無料。

大漁旗は、新造船の船主に贈られ、帰港の際に大漁を知らせるために掲げられている。明治26年に創業した染物屋「万助屋」(同市朝日町)三代目の山本さんは、東紀州地域で唯一大漁旗を制作していたが、後継者がいないことなどを理由に一昨年に廃業した。

会場には、「祝」などの字と共に船名を中央に大きく記したり、クジラなどを色鮮やかなに描いたりした30枚の大漁旗が飾られている。「祝大々漁」などの文字が入った縦2・2メートル、横3・15メートルの大漁旗のほか、制作のために使っていた愛用品の刷毛や筆などの道具も並ぶ。

山本さんは市内や紀北町の小学校に大漁旗制作の授業に講師として訪れており、平成5年に旧海山町立島勝小の児童と一緒に作った伊勢エビやシイラなどの大漁旗も展示している。

センターの担当者は「機械では出せない色や文字などの職人技を見てもらいたい」と話している。

また、同センターは漁船「恭福丸」について調べており、担当者は「ささいな情報でもいいのでご一報ください」と呼び掛けている。

問い合わせは県立熊野古道センター=電話0597(25)2666=へ。