G20首脳に来県を 三重県、各国に呼び掛けへ 来年の「大阪サミット」機に

大阪市内で来年6月に開かれる主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)の首脳らに三重県内を訪れてもらおうと、県は各国に呼び掛ける予定だ。「さすがに全員の来県は難しいだろう」と、ターゲットとする国を絞り込む考え。カナダやオーストラリアなど5つの国が候補に挙がっている。主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に続く首脳の来県は実現するのか。伊勢神宮への訪問も期待される。

平成28年5月の伊勢志摩サミットでは、G7の首脳がそろって伊勢神宮を訪問。境内で神宮スギを植樹する姿はメディアを通じて世界に発信された。G7首脳の伊勢神宮訪問は史上初だった。

首脳らは伊勢神宮に強い関心を持っていたという。オバマ米大統領(当時)は参集殿で「幾代にもわたり、癒やしと安寧をもたらしてきた神聖なこの地を訪れることができ、非常に光栄に思う」と記帳した。

ドイツのメルケル首相は安倍首相に「日本の強さの源泉を見た。シンゾウありがとう」と伝え、フランスのオランド大統領(当時)は「伊勢神宮には年間で何人ぐらいが訪れるのか」と質問していたという。

県は来年6月28、29の両日に大阪市で開かれるG20サミットでも、首脳らに来県を呼び掛ける方針。「海外メディアなどを通じて、再び県内の魅力を発信してもらおう」(国際戦略課)との考えだ。

アピールポイントは、主会場となる大阪市からの近さ。近隣であればG20サミットに併せて訪問してもらえる可能性も高い。愛知県での開催が決まっている外務大臣会合の出席者にも来県を呼び掛ける考えだ。

ただ、県は首脳ら全員の来県は難しいと観測する。伊勢志摩サミットのように政府が伊勢神宮訪問を想定しているわけではない上に、主会場が志摩市だった伊勢志摩サミットよりも移動に時間を要するからだ。

このため、県は「現実的な国」にターゲットを絞る考え。カナダ▽フランス▽オーストラリア▽インド▽ブラジル―の5カ国が候補に挙がっている。これに数カ国を加え、最終的には7カ国ほどに呼び掛ける。

カナダのトルドー首相は伊勢志摩サミットの首脳で県内に最も長く滞在し、レジャーも楽しんだ。鈴木英敬知事は昨年、伊勢志摩サミットで事前準備に当たったカナダの高官と面会し、交流の継続を求めた。

また、県はフランスのヴァルドワーズ県とインドのカルナタカ州と、それぞれ産業振興の覚書を締結している。オーストラリアはシドニー港と四日市港が姉妹港提携を結んでいることで関係がある。

県は伊勢神宮を含めたコースを各国の大使館や領事館に提案し、首脳らに来県を呼び掛ける。県国際戦略課の担当者は「伊勢志摩サミットと同様、首脳らに日本人の心を感じてもらいたい」と話している。