伊勢 トイレにテーブル型手すり 三重県内特養で初導入、自力生活を支援

【トイレに設置されたテーブル型手すり「FUNレストテーブルα」=伊勢市宇治浦田3丁目の賀集楽で】

三重県伊勢市宇治浦田3丁目で5月1日にオープンする特別養護老人ホーム「賀集楽」が利用者の自立生活を支援するため、テーブル型の手すり「FUNレストテーブルα」を8台導入した。前傾姿勢を支えるための器具で、県内の特養施設での導入は初めて。介護施設では利用者におむつを着用させるのが主流な中、利用者がトイレで器具を使って体を支えながら自力で排せつするのを手助けする。

FUNレストテーブルαはパナソニックの子会社パナソニックエイジフリーの商品。上部を倒してテーブルにし、立ち上がる際に手を置いて体を支える。手すりより安全性が高く、介護職員の負担を軽減できる。全国で約8000カ所の介護・医療施設が設置している。

オープン前の4月30日、同社が賀集楽で商品を開発した介護総合研究所「元気の素」の上野文規代表の基調講演を開いた。上野氏は施設職員ら約20人を前に「根拠に基づく自立支援介護とは!」と題して講演。商品の使い方や自立支援介護の方法を説明した。

上野氏は、施設利用者におむつを着用させることについて「おむつ交換は排せつケアではない、後始末」と指摘。「食事や水分補給の時間はほぼ決まっているので、排せつパターンも分かるはず。利用者の尊厳を守るため自力の排せつを支援すべき」と訴えた。

その上で「立ち上がる動作では一度頭を下げるのが自然。立ち上がるときにテーブルを手で押さえて支えにすれば、おしりを浮かせることができる」と説明。「FUNレストテーブルαを使ってトイレで排せつする動作を助けてほしい」と述べた。

賀集楽は市内でケアハウス「賀集楽」を運営する社会福祉法人賀集会が開設。定員40人で、重度の要介護高齢者を受け入れる。同法人によると、すでに定員を超える申し込みがあるという。FUNレストテーブルαは2、3階のトイレ8カ所に設置した。