三重県知事「車接触想定足りなかった」 伊勢の石灯籠、笠石を撤去 落下死亡事故受け

【路線バスが接触し、上部が落ちた石灯籠。歩行者の男性の上に落ち、男性は亡くなった=伊勢市楠部町で(14日撮影)】

三重県伊勢市で路線バスのサイドミラーが石灯籠に接触し上部の笠(かさ)石が頭に落下して男性(81)が死亡した事故を受け、鈴木英敬知事は18日の定例記者会見で「亡くなった男性の遺族に心からお悔やみ申し上げる」と述べた上で、市内にある17基の石灯籠の笠石を27日までに撤去すると発表した。観光客の増加が見込まれるゴールデンウイークまでに撤去を済ませ、再発防止を図る。

県は、県道沿いの石灯籠のうちバス停近くにある17基を優先し、21日から笠石を撤去。1カ月をめどに県が管理する全343基を点検し、落下倒壊の危険のある石灯籠は全国高校総体(インターハイ)が開かれる7月下旬までに柱も含めて撤去する。

鈴木知事は県が撤去を進めていた矢先に事故が発生したことについて「景観上、灯籠を残してほしいという要望がある中、危険なものを撤去してきた」と説明。「命よりも重いものはない。県の管理基準には車両の接触事故を想定する観点が足りなかった」とした。

県の方針を受け、国と伊勢市も石灯籠の一部撤去に乗り出す。国は国道23号沿いの99基のうち、バス停に近い5基の笠石を撤去。市は同市岩渕二丁目の近鉄宇治山田駅周辺に設置されている8基のうち、1基の笠石を撤去する。いずれも今月中に撤去する方針。