三重県内公示地価 26年連続で下落 沿岸と高台で二極化

【価格と上昇率が共にトップの四日市市諏訪栄町212付近】

国土交通省は27日、平成30年の公示地価を発表した。三重県内の平均変動率は、住宅地がマイナス1・4%、商業地がマイナス1・3%で、共に26年連続で下落。全国では地方圏の商業地が26年ぶりに上昇した一方、県内では依然として下落の傾向が続いている。調査に当たった不動産鑑定士は「北中勢で下げ幅が縮小する地域もあるが、津波被害が懸念される沿岸と高台の二極化は変っていない」としている。

公示地価は、国交省が定める標準地の1月1日現在の価格を公示する制度。民間の土地取引や公共用地取得の目安となる。県内では25市町の432地点を38人の不動産鑑定士が調査に当たった。

■住宅地■
平均価格は1平方メートル当たり3万8600円。下落率は前年より0・2ポイント縮小した。前年と同じ291地点のうち、前年より10地点多い36地点で上昇。225地点が下落、30地点が横ばいだった。

北中勢の一部では下げ止まりの傾向もある。住宅地の21地点、商業地の10地点が下落から横ばいに転じた。桑名駅周辺や鈴鹿市の商業地で需要が高く、津市でも一部の住宅地で下げ幅が縮小している。

最高価格は津市大谷町の10万7千円で5年連続。上昇率も1・9%と4年連続でトップだった。津駅近くの高台に位置し、需要が高い。価格の上位10地区は昨年と同じく津市、桑名市、四日市市が占めた。

一方、過疎化や津波の懸念により、県南部や沿岸部の需要は低迷している。下落率の上位10地区は全て県南部の市町か沿岸部。下落率の最大は7年連続で鳥羽市安楽島町浦西のマイナス5・9%だった。

■商業地■
平均価格は6万9200円で下落幅は0・3ポイントの縮小。前年と同じ107地点のうち、72地点で下落、22地点で上昇、13地点で横ばいだった。上昇地点のうち四日市市内が15地点を占めた。

最高価格は四日市市諏訪栄町の37万6千円で32年連続。上昇率も2・2%で2年連続トップだった。近鉄四日市駅付近に位置する人通りの多い場所で、商業地としての需要が高まっている。

調査に当たった不動産鑑定士の片岡浩司代表幹事は「経済基盤が強い北勢では堅調に推移しているが、沿岸部では津波を懸念して下落が拡大している。地価の二極化が顕著となっている」と話した。

リニア中央新幹線の名古屋―大阪間で亀山市内が国の推奨ルートに含まれていることについては「現時点で名古屋以西のリニアは計画段階に過ぎず、地価に影響は与えているとは言えない」としている。