「要受診」でも半数治療せず 歯科検診で小学生 三重県保険医協がアンケート調査

【記者会見で調査結果を発表する宮﨑会長(左)と鵜飼副会長=三重県庁で】

三重県内の医師や歯科医らでつくる県保険医協会は1日、小中学校を対象に実施した歯科治療に関するアンケート結果を発表した。小学校の歯科検診で「要受診」と診断された児童のうち、半数が診断後も歯科医院を受診していないことが判明。中学生でも約6割が受診していない。受診率は3年前の調査より微増しているが、依然として低い状況。協会は家庭環境や経済状況の「二極化」に加え、保護者の就労環境や子どもの習い事など「忙しさ」も理由とみている。

協会によると、調査は平成26年度に続いて2回目となる。昨年9―10月にかけて、県内にある全ての小中学校を対象に調査。527校に依頼し、22・0%に当たる116校が回答した。

調査結果では、6482人の児童が28年度中の歯科検診で「歯科医院への受診が必要」と診断され、うち50・0%の3241人が受診したことを示す治療報告書を学校に提出した。

前回調査より3・8ポイント改善したが、依然として低い水準。中学校でも「要受診」と診断された生徒のうち治療報告書を提出した割合は、前回調査より8・9ポイント増えたものの、37・5%にとどまった。

協会によると、小中学校は歯科検診で要受診と診断された後に歯科医院を受診した場合は、治療報告書を提出するよう求めている。このため、未提出の児童や生徒のほとんどが受診していないとみられる。

また、虫歯が10本以上あるなど、口腔内が「崩壊状態」の児童や生徒が過去3年以内にいたかとの質問には、小学校の25・6%(20校)、中学校の36・8%(14校)が「いた」と回答した。

「経済的理由で受診できない児童や生徒がいる」と答えた小学校は15・4%(12校)、中学校は18・4%(7校)。小学校の12・8%(10校)、中学校の23・7%(9校)が「把握していない」とした。

記者会見で調査結果を発表した内科医の宮﨑智徳会長は「低い受診率の背景には、家庭環境や経済格差などがあると考えられる。誰もが安心して治療を受けられる体制を整備すべき」と述べた。

歯科医の鵜飼伸副会長は「検診をすると、子どもたちの間で歯の健康が二極化していると感じる」と指摘。「部活動や塾などで忙しいことも理由だと思う。治療への意識を高めてほしい」と述べた。