津市、賠償9325万円支払う 発注工事で労災男性に 補正予算専決処分 三重

【津】三重県津市発注の道路工事で左足を切断するけがをした市内の男性が安全確保を怠ったとして市に損害賠償を求めた訴訟で、市側に約7220万円の支払いを命じた名古屋高裁の判決を市が受け入れ、1月に賠償金を含む9325万7千円を男性に支払ったことが6日、分かった。市が一般会計補正予算の専決処分で明らかにした。市は受注した勢和建設(同市)に賠償を求める方針。

市は昨年6月、市側に約8900万円の支払いを命じた津地裁の判決を不服として名古屋高裁に控訴。同年12月22日に名古屋高裁が市側に賠償金約7220万円の支払いを命じる判決を言い渡した。男性と市はいずれも上告しなかった。

市は「けがをした男性側への賠償を優先する」として判決を受け入れた一方「現場の安全管理は受注者の責任。受注者に全額の賠償責任がある」と主張。市は1月末、男性に支払った賠償金9325万7千円と同額の支払いを勢和建設に請求したという。

一般会計補正予算では歳入と歳出それぞれに9325万7千円を計上。勢和建設が賠償に応じるかは分からないという。

判決などによると、男性は勢和建設に勤務していた平成24年3月16日、市が発注した道路整備工事に従事。道路の掘削工事中に石積みが崩れる労災事故が発生し、巻き込まれた。男性は崩れた石積みと地面の間に挟まれ、手術で左足を失った。

市はこのほか、昨年10月の台風21号で被災した農業用施設や林業施設の復旧費約1億4441万円を増額する一般会計補正予算の専決処分など計25件を13日に開会する市議会臨時会に提出する。