三井生命保険・有末真哉社長インタビュー 「お客さま本位」脈々と 三井家発祥地の松阪訪問 三重

【インタビューに答える有末社長=伊勢市岩渕の三井生命伊勢営業部で】

【松阪】三井生命保険(東京都江東区)の有末真哉社長(59)は27日、新年に当たり伊勢神宮を参拝し、三重県松阪市本町の三井家発祥地を訪れた。4年後の創業者・三井高利生誕400周年を控え、有末社長に高利への思いや今後の業界展望を聞いた。

―松阪市出身の三井グループの祖、三井高利への思いは。

伊勢神宮では会社の繁栄と従業員の安全を願った。私自身、清らかな気持ちになった。

三井高利生誕地は特別な思いを持つ場所。高利は14歳から長兄の下で修行を重ね、類まれな商才を発揮していった。母の面倒をみるため28歳のとき、いったんは帰郷するが、松阪での家業を拡張し、商業に加えて金融業を営みながら、江戸で雄飛するための基礎固めを着々と行っていた。

52歳で江戸に進出し、経験と天才的な創意で新商法を編み出し、三井の事業を拡張していった。いくつになってもチャレンジ精神を失ってはいけない、ということを思い起こさせてくれる。

高利は全てにおいて「お客さま本位」という高い志を持っていた。今でも当社や三井グループ各社にその精神が脈々と受け継がれていると思う。

―「人の三井」と言われる。団琢磨・初代社長は官営三池炭鉱の技術者から頭角を現し、財閥最後のトップで三重県出身の住井辰男・三井本社筆頭常務理事は小学校卒の港湾労働者出身。目指す社風は。

団琢磨は「いつの時代も、お客さまのためにあれ」と説いた。生命保険会社は、会社や人がお客さまから信頼されることが基本。今後もお客さまから信頼される人材を育成していくことを目指していく。

―平成28年の日本生命との経営統合を経て現在、業界最大手。伝統と変化の受け止めは。

昨年3月に創立90周年を迎えた。長きにわたりご愛顧いただいたお客さまに心より感謝申し上げたい。最も貴重な財産はお客さまからの信頼。日本生命とグループ一体となって協力しながら、さらなる成長を図っていきたい。

―少子高齢化や低金利をどう乗り越えるか。

少子高齢化や人口減少を背景として、お客さまの生命保険へのニーズは多様化してきており、特に老後の生活保障、介護保障、医療保障などの関心がこれまで以上に高まってきている。生保各社とも新商品や新サービスの投入を進めている。

当社も商品面では円建てより金利の高い外貨建てで、効率的に老後資金や年金の準備ができる外貨建て保険商品のラインアップを充実させたり、要介護状態に備える特約や先進医療をサポートする特約などの充実に取り組んでいる。

【略歴】ありすえ・しんや 東京都出身。早大教育学部卒。平成25年から社長。