本紙創刊140周年を記念 講演会と祝賀会に政財界から300人 知事、事業継承支援を強調 三重

【伊勢新聞創刊140周年の記念講演会に臨む鈴木知事=津市大門で】

伊勢新聞社は17日、創刊140周年を記念した講演会と祝賀会を三重県津市大門の津都ホテルと津センターパレスで開き、県内の政財界から約300人が出席した。鈴木英敬知事が「選ばれる三重へ~県政のさらなる飛躍に向けて~」と題して講演し、来年度は後継者不足に悩む県内企業の事業継承を支援する考えを強調。「県内で築き上げられた素晴らしい商品や技術を後世に残したい」と語った。

鈴木知事は約1時間にわたって講演した。県内で60代以上の経営者が54%を占めるとし、廃業を検討する経営者の3割が後継者難を理由に挙げたとする調査結果を紹介。「経営者の大量引退が予想される中、後継者の確保が難しくなっている」と指摘した。

その上で、来年度は企業の事業承継を支援する考えを強調。県産業支援センターが事務局となって昨年8月に立ち上がった「事業承継ネットワーク」と協力し、小規模企業や中小企業の相談に応じて事業継承に関する診断や専門家の派遣に取り組むと説明した。

鈴木知事は「三重県には素晴らしい商品やサービス、技術が築き上げられているが、後世にしっかりと残さなければならない。事業承継は技術や雇用を守り、人材育成にもつながる。若者に活躍の場が生まれ、地域が活性化すれば良いと思う」と述べた。

また、糖尿病の治療を受けている人の割合について、三重が全国の都道府県でワースト1だと指摘した上で「30年度は糖尿病の対策に努めたい」と強調。健康寿命の伸びが平均寿命の伸びより少ないことも指摘し、県民の健康づくりを進める考えも示した。

三重とこわか国体が開かれるまでの5年間を「スポーツイヤー」と位置づけて選手の強化に努めていることや、平成最後のインターハイが県内で開かれることも紹介。三重とこわか国体は「全市町で競技がある。オール三重で盛り上げる」と語った。

鈴木知事は伊勢新聞について「三重、度会両県が合併して現在の三重県になった2年後にスタートすることになる。明治維新を経て新たな時代が築かれ、さまざまな分野で産声が上がるタイミングで、伊勢新聞も生まれたのだと思う」と述べた。

伊勢新聞の創刊号が公立桑名病院の開業式に関する記事を掲載したと紹介した上で「まさに県民のニーズ、知りたいことを伝えてきた媒体だと思う。今後はより伝承が大事になってくる。次の世代に大切なことを伝える媒体であってほしい」と述べた。

講演に先立ち、小林千三社長が「全国の地方紙は情報交換しながら仲良くやってきた。それを束ねているのが共同通信。このつながりで140年間にわたって続けることができた」とあいさつ。伊勢新聞の元社員が朝日新聞を立ち上げたことも紹介した。