「忍者」が日本遺産に 「忍びの里 伊賀・甲賀」認定

 文化庁は28日、文化財に物語性を持たせて観光振興につなげる「日本遺産」に、23道府県の17件を認定した。県内では、伊賀市が滋賀県甲賀市と共に申請した「忍びの里 伊賀・甲賀」が選ばれた。明和町の「祈る皇女斎王のみやこ 斎宮」に次いで県内2番目。

 日本遺産は、地域に点在する歴史的建造物や伝統芸能、景観などを「面」で捉えて1つのパッケージにまとめ、国内外に発信する制度。27年度に始まり、3回目となる本年度は全国から79件の申請があった。県内からの申請は、伊賀市だけだった。

 伊賀市と滋賀県甲賀市が「忍びの里」として申請したのは、両市に伝わる忍者の資料や遺跡など23件。伊賀市からは、伊賀上野城や伊賀流忍者博物館を含む11件を紹介。テレビやアニメとは異なる忍者の真の姿を知ることができる地域としてアピールした。

 文化庁記念物課によると、審査員らは「忍者は国際的なインパクトが大きい」「忍者の本来の姿を伝えるというテーマが多くの人の興味をひきやすい」などと評価。国内外の忍者ブームと、忍者発祥の地ならではのストーリー展開が日本遺産の趣旨に合致したという。

 鈴木英敬知事は「今回の認定で、伊賀と甲賀が本物の忍者の里としてお墨付きをいただいた。多くの外国人の方に忍者の歴史や文化に触れてもらえるよう、東京五輪・パラリンピックに向けてオールジャパン体制で忍者の魅力発信に務める」とコメントした。

 日本遺産には本年度、和歌山県海南市と和歌山市の「絶景の宝庫 和歌の浦」や島根県出雲市の「日が沈む聖地出雲」が選ばれ、累計で40道府県の54件となった。文化庁は東京五輪・パラリンピックが開かれる32年までに、100件の認定を目指している。