少年野球団を結成 仕事と両立「励みで楽しみ」出口紀幸税理士事務所所長 出口紀幸さん

「人生で1番大切なことはあいさつと礼儀」と話す出口所長=いなべ市員弁町の出口紀幸税理士事務所で

 いなべ市員弁町の出口紀幸税理士事務所は、昭和62年に開業した。中小企業経営力強化支援法に基づき、経営革新等支援機関に認定されている。

 2人兄弟の長男として、いなべ市で生まれ育った。父方の伯父がスポーツ好きで、小さいころからよくキャッチボールをして遊んでもらったことがきっかけで、野球好きになった。小学校ではソフトボールを楽しみ、中学に入学後は野球部で3年間投手を務めた。県大会に出場した経験もある。

 その後、3歳年上の先輩で、地元から阪神タイガースに入団した元プロ野球選手の佐藤正治さんに、「いい球が投げられるね」と声を掛けられたことがきっかけで、実力を見込まれ、名古屋市内の私立高校に特待生として入学。3年間、下宿生活をしながら厳しい練習に励んだ。

 大学卒業後は社会人野球を続けながら、簿記の専門学校に通い始めた。「友人と将来について話したときに『何か資格を取らなければ』ってことになって始めたのがきっかけなんだけど、競争相手がいたからか、勉強が楽しくてね」

 転機は、会社が東映フライヤーズ(現北海道日本ハムファイターズ)を買収し、事務職員として採用されたことだった。25歳、この時プロ野球選手への夢を断念した。

 「プロとのレベルの違いを実感してね。心残りはあったし、つらかったけど、決断したんだ」

 3年ほど経理の仕事を続けたが、28歳で退団。実家に戻り、名古屋市内の会計事務所で働くうち、仕事の面白さを再認識し、あらためて学ぶことを決意。アルバイトをしながら2つの大学院で、会計学と法律についてそれぞれ専門的に学び、税理士の資格を取得した。

 その後、約2年間先輩の会計事務所で修業し、38歳で独立。「税金の仕組みは分かりにくい部分も多いので、適正に指導しながら、理解を深めてもらうことにやりがいを感じるね」と話す。

 独立と同時期に中学生の硬式野球チーム「桑員ブルーナイン」を立ち上げた。平日は仕事、土日は少年野球。「両立は励みにもなって、楽しかったよ」と笑顔を見せる。

略歴:昭和23年生まれ。いなべ市出身。昭和62年出口紀幸税理士事務所所長就任、現日本少年野球連盟桑員ブルーナイン会長、同連盟県支部理事待遇など。