声楽家としても活躍 − 倉田志子さん


【「自分の心を表現できるのが歌の魅力」と話す倉田常務取締役=津市戸木町の辻岡醸造で】

 明和2(1765)年からみそ、しょうゆを造り続けてきた津市戸木町の老舗、辻岡醸造で4人きょうだいの長女として生まれ育った。「内気ですぐに顔が真っ赤になる恥ずかしがり屋の子どもだった」と幼少期を振り返る。
 現在は週半分ほど、辻岡醸造の常務取締役として新商品の考案などに携わり、実業家として京都と三重を往復する忙しい日々を過ごす傍ら、声楽家としても積極的に活躍している。
 母親の公子さんが音楽好きだった影響を受け、長年ピアノを続けてきたが、高校時代の恩師に歌の才能を見いだされ、方向転換。「表現が下手で、引っ込み思案だったが、歌うことで解放された。自分の心を表現できるところが魅力」と話す。
 国立音楽大学では声楽科で学んだ。「いい先輩や友人にも恵まれ、性格的にも明るくなった」と笑う。現在も森晶彦氏に師事し、月2回大阪に通って発声を鍛えている。
 10月8日、四日市市安島2丁目の第一楽器ムーシケホールで、コンサートを開く。県内では2回目。長女でウィーン在住のピアニスト、真里さん(35)とは、5年ぶりの共演ということもあり、練習にもより一層力が入る。「本場でやってきた娘と本場の音楽ができれば。ウィーンの香りを感じてもらいたい」と意気込みを見せる。
 コンサートの問い合わせは、倉田真里コンサート・マネジメント=電話090(9114)8869=へ。

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