区割り審勧告 候補者調整は難航 県全区見直しで各党

 政府の衆院選挙区画定審議会(区割り審)が三重などの選挙区を対象に勧告した区割り案の県内選挙区は当初、4区を中心に見直しが進められるとの見方もあった。だが、県内の全選挙区が見直しの対象となり、各党の候補者調整は難航する見通しだ。

 比例区を含めて県内から四人を輩出している自民党では、現1区の川崎二郎氏が地盤とする伊賀地域が2区に入るほか、川崎氏の選出区は松阪市の田村憲久氏と重なる。東海比例区選出で現2区立候補予定者の島田佳和氏との調整も必要とみられる。

 県連の前野和美幹事長は候補者調整について「我々にとっては大変なこと。党本部が各候補者から意見を聞き取った上で判断すると思う」と語る。

 田村氏は区割り案を受けて「四人の現職衆院議員が議席を確保できるよう、党本部も含めて調整したい」とコメント。近く県連の幹部らを集めて調整の方法を議論する考えを示した。

 民進党は1―3区の現職が引き続き立候補するとみられる。三谷哲央県連副代表は「調整の手順はまさにこれからの議論」と話すが、関係者によると、現5区に立候補を予定している元職の藤田大助氏が新4区で立候補する見通し。

 芝博一県連代表は取材に対し、見直し案について「一票の格差是正にはやむを得ない。いろんな案があった中で地域の声を集約した部分を反映したのだろう」と述べた。候補者調整については「公平で透明性を高めた上で三重県方式で進めていきたい」と語った。

 共産党県委員会も昨年十一月、次期衆院選を見据えて1―5区の全てで立候補予定者を発表した。区割り案を受けて立候補予定者を4人に絞る方針。大嶽隆司県委員長は「まずは候補者を調整し、野党連携の今後についても検討したい」と話す。

 一方、鈴木英敬知事はこれまでの取材に区割り審の議論に対する具体的な言及を避けてきた。区割り審に提出した知事意見も「あくまで市町の意見」とし、自らの意見は盛り込まなかった。

 この日も「人口の均衡や地勢、交通などの事情を総合的に考慮して作成されたと重く受け止める。円滑に区割りが変更されるよう、市町と協力して取り組む」との談話を発表するにとどめた。

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