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 | 2010/1/31(日) |
 【ファイル共有ソフト「シェア」の画面】 | インターネット上で自由にパソコンファイルのやりとりができる「ファイル共有ソフト」。聞きたかった音楽や見たかった映画などが無料で手に入るとあって大勢の人が利用しているが、著作権者の了解なしに複製された「違法ファイル」が横行する無法地帯となっている。著作権侵害の被害は深刻だが、利用者の罪の意識の低さが被害拡大の一因になっているとの指摘もある。
(県警・廣瀬秀平)
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ファイル共有ソフト「シェア」を使い、人気アニメ「機動戦士ガンダム00」の映像を不正にネット上に流したとして、著作権法違反罪に問われた県桑名農政環境事務所技師、粟屋道昭被告(37)=津市西丸之内=の初公判が今月二十五日、津地裁で開かれた。
検察側の冒頭陳述や粟屋被告の供述調書によると、粟屋被告は平成十六年ごろから、「好きなアニメを手に入れたい」とファイル共有ソフト「ウイニー」を使い始めた。その後、「もっと大容量のアニメをダウンロードしたい」と思うようになり、翌十七年春か夏ごろから、使用ソフトを「シェア」に変更した。
「ほかの人もダウンロードできるように」と法で禁じられた違法ファイルのアップロードもしていた粟屋被告。昨年十一月の逮捕時には、千三百五十五個、約四百ギガバイト分のファイルを不特定多数の人がダウンロードできる状態にしていたといい、県警は今月二十八日、このうちアニメ二件とわいせつ動画五件について、著作権法違反とわいせつ図画公然陳列容疑で津地検に追送検した。
粟屋被告は「いつか逮捕されるかもしれない」と違法ファイルのアップロードが犯罪であることは認識していたが、「そうなったら、その時考えればいい」と供述したとされる。
捜査関係者は「被害そのものが目に見えないため、利用者は罪悪感を感じにくい。多くの利用者には『ほかに何万人もいるのだから、自分は大丈夫だろう』という意識がある」と話す。
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社団法人「コンピュータソフトウェア著作権協会」(ACCS、東京都文京区)が昨年実施したアンケート調査では、ネットユーザー約二万人のうち、約10%が「ファイル共有ソフトを使っている」と答えたという。
ACCSの別の調査によると、シェアには昨年十月二日現在、約二十万台のパソコンが接続し、約七十万件のファイルが流れていた。ファイルの内訳は、アニメが約30%と最も多く、漫画が約15%、テレビ番組などの「映像」が約10%と続き、これらの約98%が違法ファイルだった。
著作権侵害の被害状況を見ると、シェア内には昨年八月のある一日で、携帯型ゲーム機「ニンテンドーDS」のソフト約九十万本が流通。国内で販売されているすべてのソフトが手に入る状態だったといい、被害相当額は三十八億円以上とみられている。
今月から改正著作権法が施行され、音楽と映像については、違法ファイルのダウンロードも禁止された。損害賠償を求める民事訴訟を起こすことが可能になったが、罰則はなく、「効果は期待できないかも」(著作権保護団体関係者)と法的効力に疑問の声もある。
三重など十都道府県警は昨年十一月、シェアを使った著作権を侵害したとして、粟屋被告を含めた十人を一斉逮捕するなど摘発に力を入れている。県警によると、全国のファイル共有ソフトを使った事件の摘発件数は、平成十九年が三件だったものの、二十年は十件、昨年は十七件と増加している。
だが「個人情報の壁もあり、すべてを摘発するのはなかなか難しい」(捜査関係者)のが現状だ。県警は「悪質な利用者を重点に、今後も継続して取り締まりを強化していくしかない」とする一方、「摘発も必要だが、利用者が法を順守し、違法行為をみんなで監視することが大切」としている。
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