<34>三重県人権センター

 11月11日から12月10日まで、三重県では「差別をなくす強調月間」と定め、全県民の人権が尊重される社会の実現をめざし、人権意識の高揚に向けた啓発活動などに取り組んでいます(右写真)。
 そこで今回の「博学〜博物館で学ぶ〜」は、津市にある三重県人権センターを紹介しましょう。あらゆる差別を撤廃してすべての県民の人権が保障される地域社会の実現を図るため、人権相談や各種啓発・研修を行っている施設です。その一角に常設展示室があって、同和問題を中心に人権差別の歴史などが展示されています。
 11月22日付の伊勢新聞「博学」コーナーは、日本における人権差別の歴史を、常設展示室の解説をもとに紹介します。このページ「博学WEB」では、「差別をなくす強調月間」に行われる各種行事の紹介などをします。

◆全国初の「人権県宣言」
 平成2(1990)年3月23日、三重県議会で「人権県宣言」が決議されました。これが全国初の「人権県宣言」となっています。
 民主的で平和な社会をつくるためには、あらゆる差別を撤廃し、すべての人々の人権が尊重されることが必要かつ不可欠である・・・から始まる文章は全部で約200文字。あらゆる差別を撤廃し、すべての県民の人権が保障され明るく住みよい地域社会の実現を期する旨の決意が示されています。

◆人権にかかわる資料がいっぱい
 常設展示室には人権差別の歴史を日本の中世までさかのぼって紹介されていますが、資料はそれだけではありません。
 2階に図書室があって、人権に関する図書や映像教材などが並んでいて、無料貸し出ししています。書籍だけで約12,000冊。ビデオ・DVDの映像資料は約1,000点。これだけたくさんの人権関係の資料を有するのは、県内でもここだけでしょう。

◆「差別をなくす強調月間」期間中の各種行事
 11月11日〜12月10日の「差別をなくす強調月間」の期間中、同センターのアトリウムでは、人権に関する企画パネル展示や、人・命・ふれあい人権フォトコンテスト入賞作品展、「人権」に関する児童・生徒ポスター優秀作品展が開催されています(右写真)。この機会に、ぜひ訪れて、そして常設展示室も訪れ、人権についてゆっくりと考えてみてはいかがでしょう。
 ほかにも期間中、各種講演会や講座が開かれる予定です。下記に紹介します。


○人権講演会 11月29日(日)13時30分から三重県人権センターで
 「子どもたちに学んだ人権〜京都・弥栄中の取材から〜」
 毎日新聞西部本社報道部記者・林由紀子氏

○県民人権講座 12月1日(火)13時30分から
 「性別って2つだけ?〜知らないじゃ済まされないLGBT〜」
 ELLY support company代表山口颯一氏

○同和対策審議会答申50年講演会・映画上映会 12月6日(日)10時から
 ・講演会 「『同対審』答申50年、今問われていること」
  近畿大学人権問題研究所教授 奥田均氏
 ・映画「みんなの学校」上映会
 ・「みんなの学校」に関する講座
  「みんなの学校」企画担当 迫川緑氏

 次回は、愛洲の館(南伊勢町)を紹介します。WEBは11月28日(土)更新、新聞特集は11月29日(日)掲載予定です。

<施設案内>
三重県人権センター
開館時間9:30〜17:30
休館日月曜日(祝日の場合は翌日)
観覧料無料

津市一身田大古曽693-1 〒514-0113
TEL 059-233-5501
http://www.pref.mie.lg.jp/JINKENC/HP/
伊勢自動車道津IC、芸濃ICから車で約15分
JR一身田駅から徒歩約15分
近鉄津駅西口より三交バス約10分、人権センター口下車すぐ





[戻る]      [トップ]      [ホーム]