<15>二見シーパラダイス

 第15回目の「博学〜博物館で学ぶ〜」は、伊勢市にある二見シーパラダイスです。
 ここは土産物・物産の売店と食堂を運営する「二見プラザ」と水族館「二見シーパラダイス」を併設する複合型の観光施設で、株式会社夫婦岩パラダイスが運営しています。名勝・二見夫婦岩の東参道にあたり、多くの観光客でにぎわいます。
 この水族館は昭和41年に開業し、それからリニューアルした部分もありますが、当時の設備や施設などそのまま残っているところが多いのです。昭和の香り漂う水族館とでも言いましょうか、非常に懐かしさを覚えます。このページ「博学WEB」では、二見シーパラダイスに見る「昭和の雰囲気」を訪ねてみましょう。
 12日(日)付け伊勢新聞「博学」コーナーでは、二見シーパラダイスが特に力を入れる海獣(アザラシやイルカなど)とのふれあいについて詳しく紹介します。

◆水族館なのに熱帯植物園??
 この水族館、入口からすぐ右へ入るとガラス張りの温室になっているのをご存知でしょうか?水族館には似つかわしくないような、熱帯植物に囲まれた空間になっていますが、これはなぜだか分かりますか?
 実は、開業当初は熱帯植物園としてオープンしたからなのです。
 昭和40年夫婦岩パラダイスが開業し、翌昭和41年に現在の二見シーパラダイスがオープンしましたが、当初は「二見浦熱帯植物水族館」という名前で、主に熱帯植物園でした。大きな池が真ん中にあって、コイが泳いでいたそうです。
 今は「トロピカル広場」といって、熱帯植物が茂る大きなスペースとなっていて、軽食やドリンクなどの売店がある休憩所となっています。

◆回遊水槽は最も歴史ある設備
 「熱帯植物水族館」オープン当初、水族館もつくられましたが、それが現在の回遊水槽(右写真)です。回遊水槽はオープン当初からある、この水族館で最も歴史ある展示設備です。
 水量約370トン。クエやマグロなど、伊勢湾近海で見られる魚たちが泳いでいます。
 かつてはこの水槽で海女ショーをやっていたこともあるようで、水槽前に座席が並んでいるのはその時代の名残だそうです。

◆どこか懐かしい雰囲気のアシカショー
 「アシカ館」という施設では、1日2回アシカショーが行われます。観客の目の前まで来て、拍手をしたり、輪投げをしたりして楽しませてくれます。飼育員の方々が手づくりで大道具をつくったり、オリジナルでつくった寸劇を交えたりしていて、それこそ「手づくり」のあたたかみのあるショーです。施設が古かったりして昭和の香りが漂うアシカ館ですが、昭和の良き時代を思い出させるような、どこか懐かしい雰囲気にひたれるのも二見シーパラダイスの1つのよさではないでしょうか。

 次回は、志摩マリンランドを紹介します。WEBは7月18日(土)更新、新聞特集は7月19日(日)掲載予定です。

<施設案内>
二見シーパラダイス
開館時間9:00〜17:00 ※季節により変更あり
休館日12月に2日あり
観覧料 個人大人1,400円 小中学生600円 幼児300円
団体割引あり

伊勢市二見町江580 〒519-0602
TEL 0596-43-4111 FAX0596-42-1010
三重交通バス・夫婦岩東口停留所下車すぐ
(JR・近鉄鳥羽駅より約10分)
伊勢二見鳥羽ライン二見JCTより車で約5分





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