<10>いつきのみや歴史体験館

 6月6〜7日に明和町で「斎王まつり」が開催されます。
 前回に引き続いて、今回も斎宮にちなんだ博物館の紹介をしましょう。いつきのみや歴史体験館です。
 十二単などの平安装束試着体験(写真)や平安時代の遊び、食事など、平安時代の斎王や女官たちの生活文化を体験できる人気の施設です。7日(日)付の伊勢新聞「博学」コーナーでも、「貝覆い」や「盤双六」など楽しく体験できる遊びを紹介します。
 なお、このページ「博学WEB版」では、いつきのみや歴史体験館周辺にある見どころを紹介しましょう。斎王たちゆかりの史跡を訪ねて、斎宮を空間ごと「体験」してみてください。

◆ガリバー気分で斎宮を見てみると
 いつきのみや歴史体験館のすぐ北側に広がる斎宮跡歴史ロマン広場では、史跡地全体を1/10に縮小した模型があります(写真)。模型といってもかなりの大きさです。発掘調査によって明らかになった方格地割の建物配置に基づいて、当時の建物を復元しています。中にはグレーの建物もありますが、これはまだ確認はされていないが存在が推定されるものという意味です。
 華やかなりし頃の斎宮の様子を、ガリバー気分で上から見ることができてとても楽しい場所です。斎王の偉大さ、斎宮の大きさがよく分かるでしょう。

◆もうすぐ完成!平安時代の復元建物
 いつきのみや歴史体験館からまっすぐ東に見たところに、平安時代の復元建物3棟が建設中です(6月6日現在)。秋にも公開の予定で、檜皮葺の正殿・西脇殿・東脇殿が姿を現します。この辺りは史跡地の東部にあたり、奈良時代末頃の方格地割が発見されたところです。今後史跡公園として整備され、整備後は「さいくう平安の杜」という名称になることが決まっています。
 またそのすぐ南には平安時代はじめ頃の古代道路も復元されています(写真)。幅約15m。とても幅が広いです。当時は斎宮の中を伊勢道が通っていて、平安京から伊勢までこの道でつながっていました。斎王をはじめ、在原業平ら数々の人たちが通ったと考えられている道です。

◆まだまだあります、斎王にちなんだ名所
 「たのしく歩こう 斎宮てくてくまっぷ」というマップがあります(写真)が、いつきのみや歴史体験館から斎宮歴史博物館までの間は遊歩道が整備されていて、気分のいいウォーキングコースになっています。マップを片手に史跡探訪を楽しんでみてください。

・斎王の森:奈良時代の斎宮方格地割からは北に外れたところですが、かつては斎王の御殿があったと伝えられています。現在は神宮司庁が管理しています。
・竹神社:方格地割の中心地にあたり、斎王が暮らしていた内院かあるいは儀礼を行っていた場所だったと推定されています。

 次回は、石水博物館(津市)を紹介します。WEBは6月13日(土)更新、新聞特集は6月14日(日)掲載予定です。

<施設案内>
いつきのみや歴史体験館
開館時間9:30〜17:00
休館日月曜日(祝日除く)祝日の翌日、年末年始
観覧料 無料(体験・講座は有料、要予約)

多気郡明和町斎宮3046-25 〒515-0321
TEL 0596-52-3890 / FAX 0596-52-7089
http://www.itukinomiya.jp/
近鉄斎宮駅史跡公園口徒歩すぐ
伊勢自動車道玉城ICから車で約20分





[戻る]      [トップ]      [ホーム]