<3>四日市市立博物館

 第3回目の「博学」は、3月21日にリニューアルオープンしたばかりの四日市市立博物館を紹介します。この博物館には常設展と企画展、プラネタリウムがあります。そして新たに「四日市公害と環境未来館」が併設されました。
 四日市公害と環境未来館は次回に紹介するとして、今回は常設展に見る展示の工夫と世界最新鋭のプラネタリウムについて紹介します。4月19日付けの伊勢新聞朝刊でも、博物館の展示から見える四日市の歴史について詳しい解説をしていますので、ぜひそちらもご覧ください。

◆ないものだらけの博物館
 常設展の展示はおもしろい工夫が見られます。他の博物館には普通にあってここにはない「ないものだらけの博物館」とでもいいましょうか。その「ないもの」を紹介します。

○その1 歴史資料がない
 歴史博物館であるにもかかわらず、展示を見て回っても資料はまったく見あたりません。右の写真のように弥生時代の竪穴住居や江戸時代の宿場町などを再現した模型や人形はあるものの、土器や古文書といった一般的な博物館にあるはずの資料はありません。
 それはこの博物館のコンセプトが「当時のその場所に身を置いて感じてもらう」ことだからです。リニューアル前は資料を並べていたのですが、特に子どもたちには分かりにくく、昔の四日市について理解を深めてもらうことはできなかったのではという思いがあったそうです。今回はあえて資料を展示せず、昔の様子を忠実に復元した模型を展示するという斬新なスタイルを採用することで、来館者に当時の様子を体感してもらえるようにしたのです。

○その2 展示解説がない
 歴史資料がないと同時に、解説もありません。しかしご安心を。ところどころに右写真のようなラックがあって、解説シートが設置してあります。そこに詳しい展示解説があります。また展示室にはガイドボランティアの方が何人もいて、親切に解説してもらえます。素朴な疑問にも答えてもらえます。ほかにもタブレットやスマホ、携帯端末専用の展示解説もあって、いろんなものを駆使して学ぶことができるようになっています。

○その3 入館料がない(プラネタリウムを除く)
 そして来館者にうれしいのが、入館料が無料だということ。プラネタリウムは別途観覧料はいりますが、展示を見るだけならお金はいりません。何度も訪ねて何度も見て、四日市の歴史を体感しましょう。

◆世界最新鋭のプラネタリウム
 このプラネタリウムで採用した機材は世界最新鋭のものばかり。
 まず投映機は、約1億4000万個の星を投映することができる世界最高の機材です。星に色を付けることができるので、限りなく本物に近い星の輝きを再現しています。プラネタリウムで世界初の8Kプロジェクターも採用していて、画質がとてもきれいで星の輝きが美しい。
 座席も人間工学を採りいれて新規開発したもので、長時間座っていても姿勢が崩れず疲れにくいものです。大人から子供まで正しい姿勢で長時間快適に座ることができます。ただ、快適すぎて眠ってしまう人も・・・

 次回は、四日市公害と環境未来館を紹介します。WEBは4月25日(土)更新、新聞は4月26日(日)掲載予定です。

<施設案内>
四日市市立博物館
開館時間 展示エリア 9:30〜17:00
休館日月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始ほか
観覧料 常設展(時空街道、四日市公害と環境未来館)無料
プラネタリウム 一般540円、高・大生380円、小・中生210円
        団体(20名以上)2割引き、障がい者は5割引き
ほか特別展、企画展期間中は、別途観覧料あり

四日市市安島1-3-16 〒510-0075
TEL059-355-2700 FAX059-355-2704
近鉄四日市駅から徒歩約3分
JR四日市駅から徒歩約20分





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