妻の交際相手に懲役14年判決 鈴鹿の男性殺害、単独実行は認めず、津地裁

鈴鹿市で昨年5月、解体作業員横山麗輝さん=当時(25)=が首を絞められて殺害された事件で、妻で飲食店経営横山富士子被告(46)=殺人と暴行罪で起訴=の共犯者として同罪に問われた交際相手の無職上山真生被告(30)=同市住吉二丁目=に対し、津地裁(田中伸一裁判長)は17日、「被告人のみが実行行為をしたと認定はできないが、役割を軽く見るべき事情はない」などとして、懲役14年(求刑・懲役17年)の判決を言い渡した。

田中裁判長は判決理由で、上山被告を殺人の実行犯とする富士子被告の証言について「重要と思われる点で曖昧な供述や不自然な供述がある。自己の刑事責任を軽減しようと責任を被告人に押しつける危険が排斥できず、信用できるとは言えない」と指摘した。

一方、殺人の実行行為を否定する弁護側の主張には「被告人は富士子と不貞関係にあり、被害者の暴力から守りたいなどとして犯行に及んだことを考えると、逮捕当初に富士子をかばって自分だけで犯行に及んだと虚偽の供述を意図的にした可能性は直ちに否定できない」として、被告人単独で実行行為に及んだとする検察側の主張を退けた。

その上で「睡眠薬を服用し、抵抗の余地がない被害者の首を延長コードで相当時間にわたって絞めた態様は、危険性が極めて高く悪質。事前に下見や準備をするなど犯罪遂行意思は相当に強い。動機はあまりにも短絡的で、実行行為の認定には至らないものの共犯者と殺害行為を完遂したことに変わりなく、役割を軽くみるべき事情はない」と結論付けた。

判決によると、上山被告は富士子被告と共謀して平成30年5月13日未明から早朝にかけて、同市稲生塩屋一丁目の麗輝さん方で麗輝さんの首を絞めるなど暴行し、同市道伯町のスナックで麗輝さんの首を延長コードで絞めつけ、頸部(けいぶ)圧迫により窒息死させた。