三重県議会 議長に自民・中嶋氏 副議長には新政・北川氏

【就任会見に臨む中嶋議長(左)と北川副議長=県議会議事堂で】

三重県議会の正副議長選は15日投開票され、109代議長に中嶋年規議員(52)=自民党県議団、5期、志摩市選出=、113代副議長に北川裕之議員(60)=新政みえ、5期、名張市=を選んだ。議長の任期は申し合わせで2年、副議長は1年。いずれも事実上の信任投票だったが、議長選で2人、副議長選で3人が無効票を投じた。中嶋氏が議員定数削減の急先鋒だったことや、新政みえが議長候補の擁立を見送ったことへの反発とみられる。

議長選を巡っては、当初は候補者の擁立を計画していた新政みえが締め切り直前になって擁立を断念。これにより、議長選は3回連続で事実上の信任投票となり、自民が5年ぶりに議長を獲得した。

この日の本会議では、出席議員の50人が無記名で投票した。議長選では、中嶋氏が47票を獲得。1人が副議長選に立候補した北川氏に投票したほか、白票とみられる2つの無効票があった。

副議長選では、北川氏が46票を獲得したが、3人が無効票を投じた。このほか、正副議長のいずれにも立候補していなかった山本里香議員(共産党、2期、四日市市)にも1票が投じられた。

議長選での無効票は、定数問題を巡って自民党県議団と対立してきた自民党から投じられたとの見方が強い。自民党の議員は取材に「会派で票を一人にまとめきることができなかった」と話した。

副議長選の無効票は、新政みえが当初の姿勢を崩して議長候補の擁立を断念したことや、新政みえが議員定数への意見が異なる自民党県議団と正副議長選を巡って水面下で交渉したことへの反発とみられる。

中嶋氏は「令和の始まりに就任した職責の重さを胸に、県民起点、全体最適で時代の変化に敏感な議会運営を目指す」と就任あいさつ。北川氏も「議長を補佐し、円滑な議会運営に努力する」と語った。

中嶋氏は慶応大経済学部卒。県職員を経て平成15年の県議選で初当選した。教育警察常任委員会や議員提出条例検証特別委員会などの委員長を務め、29年から1年間、予算決算常任委員長に就いた。

北川氏は同志社大法学部卒。名張市職員やケーブルテレビ局勤務を経て15年の県議選で初当選した。4期目半ばで辞職して昨年4月の名張市長選に出馬するも落選。4月の県議選で復帰した。
■記者席 - 共産への1票は誰が?■
○…事実上の信任投票という形で決着が付いた正副議長選だが、選挙の結果を受けて議会内で話題に上がっていたのは、副議長選で共産党の山本里香氏に投じられた一票だ。

○…山本氏は議場で自らへの一票が読み上げられると、驚きの表情を見せた。投開票後の取材に「私は平和主義者なので、そんなことはしない」と自らへの投票を否定した。

○…それでは誰が書いたのか。議員の多くは、動向が注目された自民党(5人)と見立てるが、それなら白票で良いはず。あえて共産党の議員を書いた理由が見当たらない。

○…新政みえは「野党共闘の批判では」と推察するが、他会派からは「そこまで意図はないだろう」との声も。迷宮入りの様相だが、それを意図した一票なのかもしれない。