新JA伊勢が発足 鳥羽志摩と三重南紀を吸収合併 組合員4万9000人

【合併記念式典であいさつする加藤代表理事組合長=鳥羽市安楽島町で】

JA鳥羽志摩とJA三重南紀を吸収合併した新JA伊勢(本店・度会町大野木)が4月1日に発足したのを受け、新JA伊勢は14日、鳥羽市安楽島町の鳥羽シーサイドホテルで合併記念式典を開き、関係者約110人が出席した。人口減少や組合員の高齢化が進む中、合併で組合員数の増加を図り、収益の柱である金融事業を強化する。組合員数は県内2位の4万9千人となった。

新JA伊勢の管轄は、伊勢、鳥羽、志摩、尾鷲、熊野の5市と玉城、度会、南伊勢、大紀、紀北、紀宝、御浜の7町で県内面積の4割を占める最大のJA。気候や風土、特産品が異なるため、旧JA鳥羽志摩(志摩市阿児町鵜方)と旧JA三重南紀(御浜町阿田和)を地区本部とし、農畜産物の生産や販売は旧JAごとの方針を踏襲する。

合併の狙いは経営基盤の強化。背景には、農家の高齢化や後継者不足で農畜産物の生産量が減少する一方、耕作放棄地の増加などがある。合併により農畜産物の販売額は県内最大の72億円(平成29年度)となったが、全体収益の8割は金融・共済事業に依存しているという。

金融事業は主に組合員を対象としているため、事業規模は組合員数に左右される。国の低金利政策も不安材料となり、合併を後押しした。貯金総額は4348億円で県内2位。また、合併で理事の数を減らし、人件費を2億円削減した。

加藤宏代表理事組合長は式典後の取材で「合併の効果はこれからだが、金融事業の強化は不可欠。農業では、地区本部制の導入で各地域の特徴を生かしていきたい」と語った。