報復配転は無効、賠償命令 ジャパンレンタカーに 津地裁判決 三重

雇い止め訴訟の報復として名古屋市内の店舗への違法な配転命令を受けたとして、三重県津市のアルバイト従業員の男性(46)が、雇用主の総合サービス業「ジャパンレンタカー」(本社・名古屋市)に対し、命令の無効などを求めた民事訴訟で、津地裁(鈴木幸男裁判官)は12日、男性が命令に従う義務がないことを認め、社会保険の未加入に対する損害賠償として約76万円の支払いを同社に命じる判決を言い渡した。

判決によると、男性は平成4年から同社に勤務。鈴鹿店で勤務していた際、体調不良などを理由に2週間の休暇を取得したところ、26年12月に同社から雇い止めを受けたとして、地位確認などを求めて同社を提訴した。

29年6月、雇い止めの無効と未払い賃金など約1300万円の支払いを同社に命じる名古屋高裁控訴審判決が確定。男性は判決確定後、同社に名古屋市内の店舗に異動するよう命じられ、同年7月に配転命令の無効などを求めて提訴していた。

鈴木裁判官は判決理由で「原告を異動させなければならない事情や事態は認められない。通勤に長時間かかることは否定できず、命令で不利益を負うことから権利の乱用というべき」とし、命令の無効を認定。一方、訴訟に対する報復的措置を原因とした訴えについては触れなかった。

判決を受け、津市丸之内の三重合同事務所で会見した原告男性は「命令の無効が認められて、ほっとした気持ちでいっぱい。一日も早く戻り、今まで通り仕事がしたい」と話した。

同社総務部の担当者は「判決文がまだ届いていないのでコメントは差し控えたい」とした。