2019年3月24日(日)

▼昔は県の土木部長(県土整備部長)は国土交通省の人事で、全国を渡り歩いた。石川県の土木部参事から赴任した部長は就任会見で「地形がよく似ている。親近感がある」などと抱負を語ったものだ

▼伊勢土木事務所長が出張先で行方不明になるという前代未聞の事件が発生したのはその前年だったか。県警が事務所捜索したが、以後同事務所が舞台の贈収賄事件で、職員の逮捕者が断続的に続いた

▼赴任間もない土木部長が「県民の信頼を裏切り」など陳謝し「綱紀粛正」を誓ったが、すぐ次の逮捕者が出て、また陳謝。「一向に改まらないではないか」という報道陣の指摘に「私だってね、そう思ってるんですよ。何で私が謝らなきゃならない。知らん時のことだ」と血相を変えたのには驚き、笑った

▼県立四日市工の万引教諭を懲戒免職処分にして、県教委の廣田恵子教育長が「不祥事が非常に多く、申し訳ない」と、またまた陳謝した。多い。「そもそも何で私が」という思いがかま首をもたげてこないかと少し心配になった

▼不祥事と対策を冊子にして配布し、学校ごとに対策をまとめるという。決意表明だけのこれまでからは、よく言えば具体的、悪く言えば事務的、おざなり感がある。「根本的根絶」はどうなった

▼万引教諭は逮捕時「これぐらいなら分からないと思った」と供述した。過去の万引を県教委に報告しなかったのは「言わなければばれないと思った」。旅費の不正受給で特別支援学校長は「これぐらいなら修正をしなくても良いと思った」

▼越境入学不問につながる深い、深い県教委の闇である。