猫描いた涅槃図開帳 津市有形文化財 林性寺できょうまで 三重

【猫を描いたねはん図=津市榊原町の林性寺で】

【津】三重県津市榊原町の林性寺(小泉晶嗣住職)で、釈迦(しゃか)の入滅を描いた室町時代の涅槃(ねはん)図のご開帳が始まっている。市の有形文化財で毎年陰暦で釈迦の命日に当たる3月15日の前後3日間に開帳しており本日の15日は市内外から多くの人が訪れた。16日まで。午前8時―午後3時。

同寺の涅槃図は「兆殿司」と呼ばれた室町時代の画僧吉山明兆の筆による絹本着色で縦約3・4メートル、横約2・6メートル。横たわる釈迦の周囲で弟子や鳥獣が嘆く様子を描いており画面下部に一般的な仏画には登場することのない白に灰色模様の猫の姿がある。

同寺によると作者が苦心していた釈迦の口紅の色を傍らにいた猫がくわえて持ってきたことからお礼に姿を描いたという言い伝えがある。室町時代のもので猫が描かれた涅槃図は日本に3幅しかないという。

好天に恵まれたこの日は朝から吟行のグループや地元の人らが次々に訪れた。同町に嫁いで40年以上という山川禮子さん(69)は「昔は出店も多くにぎやかだったが最近は少し寂しくなった。地元にある立派な掛け軸なので毎年必ず来ます」と話していた。