2019年1月22日(火)

▼今年の大学入試センター試験はカンニングなどの不正が4件で、うち2件がスマートフォン利用。その1つは三重会場という。おもしろいと思ったが、「理科2」で電卓機能を操作しただけらしい。もう1件も用語検索に使っただけ

▼ネット時代到来を感じさせたのは京都大学などで発生した入試問題投稿事件だった。試験実施中に問題の一部がネットの掲示板に投稿され、気づいたのも回答したのも、大学関係者ではないまったくの第三者。大きな関心を呼び、さまざまな臆測が飛び交った

▼大がかりなグループがいて写真で送られたデータをテキストに直し、回答は腕時計型受信機で受けたのではないか―など。が、逮捕された予備校生は単独で、数式はあらかじめ登録していた。キー操作が巧みなことを除けば、単純な手口だった

▼スマホの機能充実で、米国ではのち、この時の臆測通りのカンニングが起きたらしいが、日本で目新しい事件も聞かないのは同質性を志向する日本と、アメリカンドリームを信奉する国の違いもあるか。本欄を担当してまず購入したのが、知識不足を補うための世界大百科事典など辞典類。語彙不足を補う類語辞典は必携だった

▼ネットの充実で様相は一変。一片の記憶を入力すれば概要がたちどころに現れる。楽にはなったが、辞書で言葉や事象を追っていた時は感じなかったカンニングをしている気になる

▼技術革新と人間の感覚のずれか。センター試験も、2年後「共通テスト」に変わり、知識・技能から思考力・判断力・表現力が求められる。電卓などは持ち込んでいい気がする。