改元祝うのぼり撤去 伊勢市判断、政教分離の観点で 三重

【5月の改元を祝う「国民総参宮」ののぼりを撤去する伊勢市職員=市役所で】

【伊勢】政教分離の観点からみて「不適切」として、三重県伊勢市は8日、5月の改元を祝うため市役所などに設置していた「平成感謝 国民総参宮」ののぼりについて、「国民総参宮」の文言が特定の宗教への参拝を促すかのような「誤解を招きかねない表現」と判断し、全て撤去した。

のぼりは、市や市商工会議所などでつくる御大礼奉祝委員会(会長・鈴木健一市長)が先月28日、市役所と商議所、JR伊勢市駅、近鉄五十鈴川駅に計59本設置。委員会は今年、改元に向けたさまざまな奉祝事業を展開する予定で、その一環としてのぼりを計500本作成した。

当初、委員会は残りののぼりも市内各地に立てる予定だったが、今回の市の対応を踏まえ使用を再検討する。のぼりの作成費は50万円で、本年度の委員会の総予算額は382万5千円。うち、80%の298万円を市が負担している。

8日の定例会見で報道陣からの指摘を受け判断。鈴木健一市長は会見後「国民総参宮の文字は奉祝委員会としての熱い思いが表現されたもの。多くの人に目にしてほしいと思い、市役所への設置を許可したが不適切だった」とコメントした。

一方、鈴木市長は法的な見解として、平成の代替わりなどの際にも同種の委員会が「総参宮」を呼び掛けていた事例を踏まえ、「憲法に抵触するとは思わない」との見解を示した。