2018年12月3日(月)

▼夏の甲子園大会に出場した白山高校に津市が300万円の激励金を交付したことについて、11月の市議会で税金の使い方としていかがかと問われた。他のスポーツと差があり、公平・公正でないというのである。なぜ野球ばかりが、というのはスポーツ関係者の間で、よく聞く話である

▼答弁によると、他の全国大会出場では上限22万5千円で、別に経費2万円。「決してスポーツの中で差を付けたつもりはなく」と市当局。「(甲子園野球は)マスコミでも大きく報道されるイベントになっていることから、このような判断をした」(『つ市議会だより』から)

▼サッカーばかりがなぜ、という声は起きないか。サッカースタジアム建設を官民一体で進める県民会議が発足したが、鈴木英敬知事や北勢4市町の首長が構成員という。もともとは、県サッカー協会が準備会設立に際し県の参加を要請して鈴木知事が快諾したためだが、県民会議となると少し話が違ってくる

▼名前は「県民会議」でも、性格はスタジアム建設をめざす運動体だからだ。県が最終判断しなければならない予算が絡む運動体に、県自身が加わるべきではない

▼県施設になるのか民間か。それによっては県が提案して議会で決めて、建設推進の県民会議発足の段取りになる。あるいは運動体の試案を県が審査して補助金を試算し、議会の承認を得ることにも。そんな手続きを飛ばし、建設ありきから始めようとしているかに見える

▼いつもながら大政翼賛会的手法が気になる。津市議会のような空気にあらがう審議が県議会に期待できるかどうか。