2018年11月7日(水)

▼「管理職になりたい」という公立小中学校の教員割合は、女性7・0%で男性29・0%だった。調査をした独立行政法人「国立女性教育会館」研究員が、女性は「教頭になると長時間労働が際立ち、家事や育児との両立が難しいと二の足を踏んでいるのではないか」。その通りだろうが、7・0%は、わずかか、それとも、意外に多いのか

▼独立行政法人労働政策研究・研修機構の調べでは、平成25年3月現在で、課長以上への昇進希望者は一般従業員で男性が5~6割、女性が1割。係長・主任クラスだとそれぞれ7割、3割弱。女性教員が若干低めではあるが、それ以上に男性教員の低さが際立つ

▼管理職になりたくない理由に、男女とも「担任を持ち、子どもに接していたい」という回答が多いのが教員の特徴で、県の前教育長、山口千代己氏も副教育長だったころ、教育長昇格へ水を向けたら、教育現場にもう一度立ちたいという希望はあると語っていた

▼中高一緒だった友人の義兄が小学校教員だったが、小中の免許はあるものの教育の基本は小学校という持論の持ち主で、教頭試験は決して受けないという話を聞いたことがある。小学校の女性校長が珍しくなくなっている中で家庭との両立問題だけが女性の管理職希望が増えない理由かどうか

▼副校長・教頭の職場滞在時間が12時間以上。校長について記載はないが、困ったときの「学校長判断」が教育界の慣例で、タイムレコーダーも残業申告もないから何かあっても公務災害の判断資料すらない。ほかの職場に比べてあえて希望する魅力にも欠けよう。