三重県議会 廣、山本両県議が陳謝 出前講座での定数発言

【出前講座での発言に陳謝する廣議員(左)と山本議員=三重県議会議事堂で】

廣耕太郎(新政みえ、1期、伊勢市選出)、山本里香(共産党、1期、四日市市)の両県議が三重県議会の出前講座で議員定数について一方的な立場で発言した問題で、県議会の広聴広報会議(座長・前野和美副議長、11人)は11日、当時の発言を収めた映像を確認した。廣氏は出前講座で「定数を45にする条例が間違っている」と発言。定数削減の条例に反対した際の討論が自らの意図とは異なる形で編集されたとして、テレビ局を「マスゴミ」と批判する場面もあった。廣議員は会議で陳謝し、委員を辞任する意向を示した。

映像は出前講座のあった桑名西高が録画。県議会事務局が問題発覚後に依頼して提供を受けた。映像の確認中は「生徒の肖像権を侵害する恐れがある」として、会議は非公開に。傍聴者や記者は退出を命じられたが、確認後に映像のテープ起こしが配付された。

資料によると、出前講座の終盤にあった質疑応答の際、3年の生徒が廣氏と山本氏に対して定数減の条例案に反対した理由を質問。生徒は「少子高齢化で県の予算が削減されている中、議員報酬の削減を第一に考えた方が良いのではないか」と尋ねた。

これに対し、廣氏は条例案が伊賀市(定数3)を削減せず伊勢市(同4)を削減していたことから「一票の格差」の観点で問題があると回答。「反対した理由を本会議で話したが、全部編集されてNHKが放映した」とし、報道機関を「マスゴミ」と批判した。

山本氏も「45には問題がある」「一票の格差はとても大切だが、1名しか選べない選挙はどうなのか」などと発言。「身を削って議員を減らすと言っている人たちが無駄遣いをしている」とし、政務活動費での海外視察を問題視する発言もあった。

廣氏は会議で「客観的に見て不適切な発言。認識不足で公正や中立の立場ではない偏った持論を展開してしまった」と陳謝し、委員の辞任も含めて自らの進退を検討する考えを示した。山本氏も「配慮して答えたと思っていたが、不十分だった」と陳謝した。

委員からは「公平公正の観点から逸脱している」「マスコミ批判やマスゴミという言葉を使うのはいかがなものか」などと批判が相次いだ。「これまでの出前講座はどうだったのかと心配になる」と疑う声や「出前講座の中止も視野に検討すべき」との指摘もあった。

前野座長は桑名西高に対して謝罪するとともに、定数を巡る発言の全面撤回を申し入れる考えを示した。会議の委員らが各会派から意見を募った後、再び会議を開いて実施要領の見直しなどの対応を協議することとした。廣氏の進退は新政みえに検討を求める。

議会事務局によると、廣氏と山本氏は9月26日の出前講座で約300人の高校生に議会活動などを紹介。廣氏は同日夜、フェイスブックに「45議席の条例案が間違っていると説明すると、会場から大きな拍手をもらった」などと投稿した。