伊勢角屋麦酒 地ビール新工場を稼働 生産量8倍へ 三重

【二軒茶屋餅角屋本店の新ビール工場=伊勢市下野町で】

【伊勢】生産量を増やそうと、伊勢角屋麦酒(いせかどやびーる)のブランドで知られる三重県伊勢市神久の地ビールメーカー「二軒茶屋餅角屋本店」は、同市下野町に新工場を稼働させた。新工場の年間生産量は、神久の旧工場の8倍を見込む。10日には初の瓶詰めがあり、近日中に出荷する。

伊勢角屋麦酒は同社の地ビール部門で、鈴木成宗社長(50)が平成9年に立ち上げた。香り豊かでくせのない味わいが人気の「伊勢角屋麦酒ペールエール」などの地ビールを製造、販売している。22年ごろから需要が供給量を上回り、神久の旧工場を拡張。それでも生産が追いつかないため、新工場を立ち上げた。

新工場は鉄骨平屋建が2棟あり、延べ床面積は約2600平方メートル。他社の貸倉庫を二軒茶屋餅が買い取り、地ビール工場として整備した。ビールの仕込みタンクを神久工場の倍の4つにし、当面の年間製造量は神久工場の2・4倍の480キロリットルを見込んでいる。将来的には8倍まで拡大する方針。

また、生産現場の全自動化を進めるため、作業工程をコンピューター上で管理する制御室を新設した。一連の製造工程に問題があれば制御室内にエラー音が発生する仕組み。制御室を設けている地ビールメーカーは全国的にも珍しいという。

今後、生産の主は新工場が担う。旧工場は、鈴木社長が直々に仕込む「社長スペシャルシリーズ」などの特別な酒の製造などに使う予定。

鈴木社長は「新工場の稼働でクラフトビール業界を担う一角となりたい。創業以来『伊勢から世界へ』を合言葉に頑張ってきた。海外にも順次出荷していく」と張り切っている。