台風21号、三重県で猛威 伊賀で女性、行方不明 停電23万6300戸

【強風で屋根が吹き飛ぶ家屋=尾鷲市中川で(市民提供)】

台風21号は非常に強い勢力を保ったまま4日正午ごろに徳島県南部に上陸。昼過ぎから夕方にかけて三重県内に最接近し、日本海へと抜けた。県内では四日市市や津市などで風にあおられて転倒したり、ガラスや飛散物に当たるなどして男女29人が重軽傷を負ったほか、伊賀市では女性1人が行方不明となっている。

伊賀署によると同日午後2時45分ごろ、伊賀市森寺の無職松尾栄子さん(91)と連絡がとれなくなったとして家族から連絡があった。家族によると午前10時半ごろまでは自宅にいるところを確認していたといい、直前に隣人に「名張のおいの所に行きたい」と話していたという。おいの元には姿を現していないといい、行方を捜している。

各市町や消防本部などによると、負傷者の数は午後8時現在で桑名1人▽四日市7人▽鈴鹿1人▽津9人▽松阪7人▽伊勢4人―の計29人(男性15人、女性14人)。このうち四日市市西坂部町では住宅の屋根から男性(70)が頭から転落し、意識不明の重体で救急搬送された。

建物などの被害は、名張市の住宅3棟で屋根が剥がれるなど被害があったほか、いなべ市と名張市で納屋などの建物に被害があった。津市や伊勢市では店舗の看板や陳列用の屋根が倒壊するなどの被害もあった。

中部電力によると、午後7時を最大に津市やいなべ市、伊賀市など県内全域約23万6300戸で停電が続いている。

県のまとめによると、同日午後4時を最大に、津市や松阪市など26万7442世帯62万1490人を対象に避難準備情報が発令され、2662世帯3716人が避難した。

県内道路は伊勢湾岸自動車道などの高速道路や県管理国道、県道など合計39カ所で通行止めが発生。交通機関はJRや近鉄、養老鉄道、三岐鉄道、四日市あすなろう鉄道、伊勢鉄道、伊賀鉄道と三交バスが運転を見合わせたほか、伊勢湾フェリーと津エアポートライン、鳥羽市営定期船も欠航とした。

学校では公立小中学校全校と全寮制を除くほぼ全ての県立高校、特別支援学校で休校となったほか、私立も29校が休校とした。

津地方気象台によると、午後3時半までの24時間の雨量は多い順で大台宮川233・5ミリ▽尾鷲153・5ミリ▽松阪粥見133・5ミリ―。最大瞬間風速は尾鷲45・0メートル▽津38・5メートル▽紀伊長島37・5メートル―で、観測地点12カ所中4カ所で観測史上最大となった。