東大が三重県にサテライト拠点 地域未来社会連携研究機構 全国初設置、AIなど

【定例記者会見で、サテライト拠点の設置を発表する鈴木知事=三重県庁で】

鈴木英敬三重県知事は10日の定例記者会見で、東大の「地域未来社会連携研究機構」が県内にサテライト拠点を設けると発表した。機構の研究者らがAI(人工知能)などの専門的な技術を県内で生かす予定。機構がサテライト拠点を設けるのは全国で初となる。鈴木知事は「日本でも最先端の研究をしている機関の協力により、地域の課題が解決されることを期待している」と述べた。

また、鈴木知事はサテライト拠点の設置に伴い、県と東大が地域課題の解決に向けて連携する協定を締結することで合意したと明らかにした。東大と包括協定を結ぶ都道府県は初めて。今秋には、県内で協定の締結式や記念講演会も予定している。

機構は、東大が多分野の研究を連携させて相乗効果を発揮することを目的として4月に設置。自然環境学や地理学、都市工学、社会学、農学、経済学などを専門とする約40人の研究者らが所属し、地域貢献に向けて協力して研究に当たっているという。

「機構がサテライト拠点の設置先を探している」との情報を県職員が入手して誘致を働きかけ、6月下旬に合意した。鈴木知事が2月、同大の五神真総長と面談したところ、五神総長から「相互に連携するのがふさわしい」との返答を受けていたという。

県内のサテライト拠点で研究する分野は未定だが、県はAIによる農業の生産性向上などに取り組んでもらうことを想定している。サテライト拠点の設置先としては複数の自治体が候補に上がっており、協定を結ぶ今秋までには決まる見通し。

鈴木知事は「東大という日本でも最先端の研究をしている機関の協力が得られれば、地域の活性化や魅力向上が大いに期待される。東大との連携協力体制を確立させ、全国に先駆けて設置されるサテライト拠点が先進的なものとなるよう協力する」と述べた。