2018年6月23日(土)

▼県体育協会会長就任を奥野英介県議から「筋が通らない」と批判され、鈴木英敬知事は「このタイミングで指摘していただいたことは良かった」。これで終わりにしてという政治用語か。就任8年。知事も政治家になった

▼筋が違うと言われ、誰が会長になっても当たり前の「透明で誤解を招かない運営を」と答える。かみ合わないのも国会審議並み。「平時ではあり得ない」とも。戦時ならいいのか。国体用職員を大量採用して続く定期採用を中止。学生の志望を奪った三重国体(昭和50年)を思い出させる

▼北川正恭氏が知事退任し1年ほど後、新聞協会の集まりで「三重県みたいな県でも300団体ほどが甘い蜜を求めて群がってくるんです」という趣旨の発言をし眠気が吹き飛んだ。「自主自立」を唱えて補助金を打ち切り「それまで一心同体と言ってその気にさせてきて、突然手のひらを返すんだから」とボランティア団体代表が唇をかんだ

▼「(国体成功への)使命感と危機感が強く、依頼を受けせざるを得なかった」。使命感と危機感は今の時代どこの団体も同じだが、体協で言えば鈴鹿スポーツガーデンに閑古鳥が鳴いていることか。商業施設の指定管理者が突然撤退し、後継はなし。理事長が企業に泣きつき「前さばき」と称し自らテナント従業員の給与大幅カットと解雇に乗り出した

▼知事夫人の副会長就任も、岩名秀樹元会長の県予算引き出し戦略といわれる。誤解がどうのより、知事の顔と金集めの上手な元副知事がそろえばいいのだろう。筋も道理もいらない。古今東西、戦時は勝てば官軍である。