伊勢田中病院が完成 看護師増で体制強化 来月開院 三重

【新築移転し、7月1日に開院する伊勢田中病院=伊勢市大世古4丁目で(病院提供)】

【伊勢】現病院の老朽化に伴い、三重県伊勢市大世古四丁目で新築移転工事を進めていた田中病院(田中民弥院長)の新病院が完成し、7月1日に開院する。病院名を「伊勢田中病院」に改名するほか、看護師と透析病床数を増やし、地域のニーズに応える。

新病院は鉄骨2階建の延べ床面積約3千平方メートルで病床数は83。昭和46年築の現病院は耐震基準を満たしていないが、新病院は耐震構造となっている。敷地面積は現在地の3倍はあるという7100平方メートルで、不足していた駐車場は4倍の80台分を確保した。

田中病院の創始者は、北陸の金沢で医業を営んだ後、江戸時代末期に現在の伊勢市磯町に移住。大正11年、田中病院として現在地で開業したという。当初は急性期患者を主に診てきたが、10年ほど前から骨折などの亜急性、回復期、慢性期患者を中心に診ている。

昨年の病床稼働率は約93%で患者の平均年齢は83歳。透析治療や人工呼吸器を必要とする患者などが多い。新病院では医療の質を向上させるため、1人当たりの患者に付く看護師を増やす。約1年前から開院に向けて準備を進め、10人ほど看護師を増やした。

また、透析治療の患者が年々増えていることを受け、入院病床とは別に透析病床を現在の倍の15床に拡大する。手術室は従来通り1室を設け、レントゲン機器やコンピューター断層撮影(CT)などを一新。亜急性期の患者の受け入れ体制も強化する。

新病院では内装にも配慮した。病棟の風景が無機質にならないよう、一部の壁の色合いを伊勢志摩の海を思わせる深い藍色にしたり、外来患者のためのドアには伊勢神宮をモチーフにした絵などを飾ったりし、落ち着いた雰囲気を演出したという。

田中しげみ副院長は「高齢化社会を迎え、伊勢市でも老老介護や独居の方が増えてくる。病気やけがをしても患者が望む生活を送れるよう、回復期や慢性期を担う地域の中核病院として務めを果たしていきたい」と話している。

6月24日午前10時―午後3時には、現地で一般向けの内覧会を開く。