「四日市は基幹工場」 東芝メモリ社長ら来庁 株式売却完了、三重県知事に報告

【鈴木知事(手前)に東芝メモリの売却を報告する成毛社長(左)と松下工場長=三重県庁で】

東芝が米ファンドのベインキャピタルを中心とした日米韓連合に全株式を売却した半導体メーカー「東芝メモリ」(本社・東京)の成毛康雄社長らが12日、三重県庁で鈴木英敬知事と面談し、売却が完了したと報告した。成毛社長は同社四日市工場(四日市市)について「引き続き基幹工場として頑張っていく」と強調。鈴木知事は「新たな門出にエールを送る」と述べ、事業拡大に期待した。

県庁を訪れたのは、成毛社長や松下智治四日市工場長ら4氏。成毛社長は「遅れていた(中国当局の)独禁法に基づく審査も無事に終わった。引き続き基幹工場として頑張っていく」と述べた。

鈴木知事は「新たな門出にエールを送る。雇用確保や事業拡大を力強く思う。四日市工場は地域のシンボルとして、地域経済をけん引してきた。引き続き成長、拡大、飛躍を続けてほしい」と述べた。

面談は冒頭のあいさつを除いて非公開。15分ほど面談した。鈴木知事によると、同社が進めるスケジュールやベインキャピタルとの関係性、社内の雰囲気、人材確保の難しさについて語り合ったという。

面談の後、報道陣の取材に応じた成毛社長は「これで進む道が決まり、頑張るぞという思い」と売却を受けての感想を語った。同社が目指す3年後の株式上場については「可能だと思う」との認識を示した。

売却に対する従業員らの反応や工場内の雰囲気について、松下工場長は「士気の低下などはみられない。むしろ、自分たちで企業価値を上げようという前向きな考えの従業員が多い」と話した。

東芝は1日、東芝メモリを約2兆円で売却。スマートフォンなどの記憶媒体を製造する四日市工場では、3月からメモリーの開発センターが稼働したほか、需要拡大に応じて夏には第六製造棟が完成する。