2018年6月13日(水)

▼西場信行議員が「芦浜原発」に関し質問した(本紙『記者席』)が、焦点採録に質疑応答はなし。代わりに同議員のやりとりで掲載されていたのは「高レベル放射性廃棄物の最終処分場」問題。時世時節である

▼鈴木英敬知事が「就任時にも同様の質問をいただいた」と感慨深げだったのに対し、西場議員は「完全に忘れていた」。若年ながら昭和の匂いを感じさせる知事と、長老になってなお若さを色濃く残す西場議員の面目が躍如する場面ではある

▼記憶だけで書くのは危ないが、1年生議員ながら同期あまたいる中で最右翼の総務所管の常任委員長に。平成7年の幹事長の時に北川正恭知事が誕生。初の議会でトップに西場幹事長の代表質問を受け、緊張感ははた目にも明らかで、2番手だった知事与党の石井三好議員が答弁の丁寧さの違いにへそを曲げ、代表質問では異例(当時)の再質問をしたほど

▼鈴木知事が西場議員の質問を受けたのはやはり初議会だが、代表質問を終えた質疑2日目の一般質問3番手。代表質問を含めてそれまで事務的な答弁だった知事は、一転して親近感をあらわにする。芦浜原発については、出馬前に西場議員から議長として立ち会った撤回時の話を教わったとして「大変思い入れのある、当時の情景が思い浮かぶような思い入れのある御質問をいただきました」

▼続く林業問題でも選挙期間中に一次産業の意義を教わり「大変印象深く思っております」。森林・林業アカデミー開講は、その質問への知事の回答かもしれないが、西場議員の質問にはなかった。肩すかしされた心境かも。