伊勢 今年もやります高柳の夜店 商店街火災に負けず 来月1日から 三重

【夜店の開催をアピールする奥田理事長(右)ら=伊勢市の伊勢高柳商店街で】

【伊勢】今年1月に店舗や住宅など6棟が全焼した三重県伊勢市の伊勢高柳商店街で、地域から初夏の風物詩として親しまれている「高柳の夜店」の開催準備が進み、大詰めを迎えている。6月1日から1カ月強にわたって開催されるのを前に、同商店街振興組合の奥田宗吾理事長(46)は「多くの励ましがあってここまでたどり着けた。今年も大勢の人に楽しんでもらいたい」と張り切っている。

火事は1月26日午前10時55分ごろ、鉄骨3階建のリサイクル店で発生。強風にあおられ、火は瞬く間に広がり、アーケードの屋根も一部溶け落ちた。奥田理事長は「新潟県糸魚川市の火災を思い出し、商店街全体が焼けるのを覚悟した」と振り返る。

火事を受け、夜店の開催を危ぶむ声もあったが、奥田理事長は「絶対やると決めていた」。住民の励ましが支えになったという。火事の約10日後、夜店の開催を願う女児の手紙や匿名の義援金などが寄せられ「やるしかない」と決意を新たにした。

溶け落ちたアーケードの屋根を修復する工事が4月初旬から始まり、21日に完成した。火元以外の店舗は更地になった。安全面に配慮して、火元のリサイクルショップに近づかないよう、ついたてを設置するほか、近くでは露店を開かせないようにした。

今年のポスターには「ぜったいやります!!」、リーフレットには「ご心配をお掛けしました」の文字が並ぶ。奥田理事長は「進化する高柳商店街を皆さんと一緒に作っていきたい。夜店の楽しそうな写真を会員制交流サイト(SNS)に上げて盛り上げてほしい」と話している。

高柳の夜店は大正時代初期に始まり、戦中・戦後の一時期に中断したが、今年で102回目。1、6、3、8が付く日と毎週土曜日に開催し、約50の露店が立ち並ぶ。期間中は約10万人が訪れるという。今年は7月8日まで。

問い合わせは組合=電話0596(28)1101=へ。