伊勢のホテル脱税 罰金1100万円と懲役1年求刑 三重

架空の修繕費を計上して法人税約3650万円を脱税したとして、法人税法違反と地方税法違反の罪に問われた三重県伊勢市八日市場町のホテル経営会社「宝門」と、同経営の寶門行雄被告(79)=伊勢市楠部町=の初公判が19日、津地裁(平手一男裁判官)であり、寶門被告は起訴内容を認めた。検察側は法人に罰金1100万円、寶門被告に懲役1年を求刑し、即日結審した。判決は5月17日に言い渡される。

検察側は冒頭陳述と論告で、「多額の法人税を納めるのがもったいない、これまでに税金を納めすぎたなどと考え、利益を圧縮するために知人の内装業者に架空の修繕見積もりと請求書作成を依頼した」と指摘。発覚を防ぐために金額を一定額以下に抑えるなど、「多数人に加担させるなど悪質で手口は相応に巧妙で常習的」と主張した。

弁護側は、「同種事案と比べてほ脱率は高くなく、手口も単純で悪質性が低い」と主張。罪を認め反省し、既に修正申告を済ませて重加算税などを全額納付しているとし、執行猶予と寛大な判決を求めた。寶門被告は被告人質問などで「迷惑をかけて大いに反省している」と謝罪し、ホテル事業を売却し、経営から退く考えを示した。

論告によると、同社はホテルの改装などに絡む架空の修繕費を計上するなどの方法で経費を水増しし、平成25年8月から28年7月までの3年間で計約1億1800万円の所得を隠し、法人税や地方法人税約3650万円を脱税したとしている。