桑名市 新年度予算案、一般会計518億円 2%減、5年ぶり縮小 三重

【新年度予算案について説明する伊藤市長=桑名市役所で】

【桑名】三重県桑名市は9日、「財政健全化の推進」と「重点施策に対する投資の集中」を特徴とする新年度当初予算案を発表した。一般会計は、前年度比2・0%減の518億4500万円となり、平成25年度から右肩上がりだった予算を5年ぶりに縮小した。28日からの市議会3月定例月議会に当初予算案10議案を上程する。

歳入では、景気回復で固定資産税、個人の市民税が増収となったが、法人の市民税は減収となり、歳入全体の41・4%を占める市税は同比1・1%増の214億7千万円を計上した。

一方、平成27年度から同31年度にかけて合併算定替の特例措置が段階的に減っていく地方交付税は、同比3・4%減の42億5千万円となった。貯金に当たる財政調整基金は、2億2千万円を取り崩して残高は15億8千万円となり、同市の財政規模では、過去最低(同18年度末の9億円)に迫る低水準となる見込み。

借金に当たる市債は、臨時財政対策債の減などで同比18・8%減の59億880万円となった。一般会計の市債残高は同比2億5千万円増の570億8千万円と増加傾向が続く見通し。

歳出では、新しい福祉のかたちの実現として、高齢者、障害者、子どもなどに対して、通所や入所、相談などを包括的に提供する多世代共生型施設「(仮称)福祉ヴィレッジ」の整備事業(804万円)などを新規事業として立ち上げる。待機児童対策事業補助(7334万円)など既存事業の拡充も進める。

記者会見した伊藤徳宇市長は「将来を見据えた変化への対応が必要であり、計画に基づいた適切な投資により、11の重点プロジェクトを実行する。限られた財源、さまざまな社会環境の変化の中で、新たなニーズに対応するためには改革が必要であり、多様化・複雑化するニーズに新たな手法で対応していく」と述べた。

■桑名市予算案の主な事業■
◆新病院整備事業(13億4581万円)
4月開院の新病院の医療機器充実と既存病棟改修に向けた整備。

◆中心市街地整備事業(57億7675万円)
桑名駅自由通路、橋上駅舎化、駅東駅前広場整備・再編、駅周辺複合施設等整備事業の準備、駅西土地区画整理事業の推進を図るため建物等移転補償、道路整備工事等を実施する。

◆認定こども園整備補助金(7264万5000円)
認定こども園幼稚園機能部分の新規・増改築整備などに対し、県の認定こども園施設整備交付金事業に沿って補助事業を行う。

◆待機児童対策・学童保育所整備事業(7874万2000円)
私立保育園の低年齢児保育事業を補助し、受入数拡大を図る。益世小学校区の利用者増で、学校外にある学童保育所を小学校敷地内にある旧益世幼稚園舎を改修し移転。

◆地域コミュニティ推進事業(2900万9000円)
地域運営組織・(仮称)まちづくり協議会立ち上げに向けた財政支援や、拠点施設に証明書発行マルチコピー機を設置し、窓口業務に替わる新たなサービスを提供。

◆ブランド推進事業(674万4000円)
桑名を訪れたい、桑名に住みたい、住み続けたいと思う人を増やすため、市が有する地域資源の魅力や価値を学ぶことができるプログラム、イベントなど(桑名ほんぱく)の実施。

◆特別展示費(520万9000円)
平成28年度に実施した刀剣「村正」の展覧会をより充実した特別企画展「村正Ⅱ」(仮称)を開催し、「本物」からふるさと桑名への愛着を深め、併せて全国から集客を図り、市のブランド推進を図る。

◆国際観光まちづくり・国際会議等誘致事業(545万8000円)
海外からの滞在型産業観光旅行推進、国際会議誘致等による地域経済活性化。

◆英語教育プラン推進事業(2904万3000円)
英語教育プランを推進し、積極的に英語でのコミュニケーションを図り、交流する場として「桑名子ども英語コンテスト」を開催。

◆多世代共生型施設整備事業(804万円)
高齢者、障害者、子どもなどに対して、通所や入所、相談などを包括的に提供する多世代共生型施設(仮称:福祉ヴィレッジ)の整備事業を促進する。