紀北町 伝統儀式「息子ノ酒」 湊家の当主と杯交わす 三重

【湊さん(左)と杯を交わす大滝さんと樹ちゃん=紀北町長島で】

【北牟婁郡】水難事故に遭わないように三重県紀北町の旧家・湊家の当主と男児が杯を交わす伝統儀式「息子ノ酒」が11日、同町長島の13代目当主湊章男さん(85)宅であり、地元男児らが杯を交わした。

江戸時代初期に湊家の初代当主湊治郎左衛門が悪さをしていたカッパを懲らしめたところ、「湊家の一族は水難事故に遭わないようにする」と約束したと伝えられる。漁業が盛んな同町長島では、男児が生まれると湊家の当主と杯を交わす儀式が続いている。

湊さんは昭和28年に当主となり、これまで800人以上の男児と杯を交わしているという。

大滝縁さん(34)=同町東長島=は1歳半の長男樹ちゃんと訪れ、湊さんと杯を交わし、湊家と縁がつながった証しに日の丸の扇子を受け取った。縁さんは「伝統ある行事に参加できて光栄。元気で素直な子に育ってほしい」と話した。