三重県警 警部補を減給処分 令状なしにGPS捜査

高級車の広域窃盗事件の捜査を巡り、三重県警捜査3課の男性警部補(43)が、令状を得ずに衛星利用測位システム(GPS)を捜査に使用した問題で、県警は11日付で、男性警部補を減給10分の1(1カ月)の懲戒処分とした。

県警は同日付で難波健太本部長を長とする懲戒審査委員会を開き、地方公務員法や懲戒処分の指針に基づいて処分を決定した。

県警監察課によると、男性警部補は、昨年4月24日、四日市市内の路上で捜査対象である男性容疑者(50)の使用する乗用車底部にGPS端末1機と「ロガ―」と呼ばれる移動経路を捕捉する端末1機を設置した。

また、8月中旬から10月中旬までの間、鈴鹿市内で別の捜査対象者である男性の乗用車底部にもGPS端末1機を設置。GPS捜査をしないように命じられていながら使用し、警察の信用を失墜させたとしている。

GPS捜査を巡っては、「令状なしのGPS捜査は違法」とする昨年3月の最高裁判決に伴い、警察庁からGPS捜査を控えるよう通達を受けていた。

県警は当初、四日市市での事案を元に調査をしていたが、聞き取りの中で鈴鹿市での事案が発覚。鈴鹿市の事案では5月に新たに端末1機を購入し、3回にわたり設置と回収を繰り返した後、事案発覚を受けて12月に端末を処分したという。

男性警部補は調べに対し、容疑者の早期確保や捜査の端緒をつかむことを目的に単独使用したとし、「大変なことをしてしまった。迷惑をかけた」と反省を口にしているという。

中谷佳人警務部首席監察官は「GPS捜査を控える中でこのような事案により警察の信用を失墜させたことは誠に遺憾。職員への指導を徹底し、同種事案の絶無に向けて信頼回復に努めたい」と述べた。

また県警は監督上の措置として同日、上司に当たる同課長の男性警視(56)を本部長注意、同課次長の男性警部(52)と同課調査官の男性警部(56)を所属長注意、所属長訓戒とした。