紀宝町 新宮紀宝道、ルート変更を 立ち退き住民ら訴え 三重

【新宮紀宝道路の計画ルート付近。左は熊野川河口大橋の早期完成を訴える看板で、国道42号を挟んで右側に住宅地が広がる=平成28年、紀宝町鵜殿で】

【南牟婁郡】三重県紀宝町と和歌山県新宮市を結ぶ自動車専用道路「新宮紀宝道路」(2・4キロ)の建設をめぐり、路線上にある紀宝町鵜殿地区の立ち退きに反対する住民らでつくる「新宮紀宝道路の変更を求める会」は6日、熊野市役所で記者会見した。「23日に起工式が行われるが、住民の声が反映されていない。ルート変更してほしい」と訴えた。

同道路は紀伊半島を一周する近畿自動車道紀勢線の一部。25年に事業化され、防災や渋滞緩和、産業振興を狙う。

ルートは途中、鵜殿地区の住宅地を貫くため、反対する住民らは日照問題や排気ガスなどで生活環境が悪化することを懸念している。28年6月には国、県、同会の三者会談を開き、紀南河川国道事務所に陳情書を提出したが、現在も平行線をたどっている。

同会共同代表の佐藤守彦さん(81)は「鵜殿地区は近所付き合いも良いので道を通されると、この地区は消滅すると思う。危機感を抱いている」と語った。

町によると、建設に伴う移動対象は町内で250筆になり、県が近畿道紀勢線推進プロジェクトチームをつくり、今年8月から買収交渉を続けている。35筆が契約済み(11月20日現在)という。

町産業建設課の担当者は「ルート変更は不可能なので、国や県と協同しながらご理解いただけるように努力していきたい」と話している。