大紀町の偉人知って 大瀬東作の絵本制作 小中学校などに800冊寄贈 三重

【稲葉教育長(左)に大瀬東作の功績を記した絵本を贈呈する山口区長=大紀町打身の町役場七保支所で】

【度会郡】三重県大紀町出身で、義務教育費の国庫負担制度の確立や全国町村会の創設に尽力した、大瀬東作(1885―1938年)の功績を記した絵本「東作さんの架け橋 大瀬東作物語」を、同町野原の有志らでつくる「大瀬東作顕彰委員会」(委員長・山口彰芳野原区長)が制作した。5日には、町内の小中学校や保育園など16カ所に約800冊を寄贈した。

大瀬東作は34歳で旧七保村(現大紀町)村長に就任すると、町村の財政を苦しめていた義務教育費を国庫負担にするべく、自ら立ち上がった。大正10年には全国町村会が創設され、国に請願や陳情活動を実施。東作らの努力により、国の負担額増額が決定した。

野原区では東作の資料館を設けたり、生家の古民家を民泊施設として活用したりして、地元の偉人の功績をPRする活動に取り組んでいる。今回は、昨年秋に資料館を訪れた伊勢市の絵本作家、東出明美さんから申し出があり、同委員会が絵本の制作を企画。東出さんが絵と文を担当した。

絵本は3千冊発行。B5判32ページ、800円(税別)。東作の功績や生涯を分かりやすく記したほか、年表や関連施設などの写真、英訳も添えた。

同町打身の町役場七保支所で贈呈式があり、山口区長(66)ら委員会メンバーや稲葉元教育長、大宮小学校の石原欽吾校長らが出席。

山口区長は「東作さんの偉業を県内外に広めたい」と話した。稲葉教育長は「子どもらに読み広めてもらうために教材として活用したい」と感謝した。

絵本の問い合わせは山口区長=電話090(3951)8776=へ。